ジェダ・ドーマ

ジェダ・ドーマ：魂の救済を掲げる冥王

ジェダ・ドーマは、カプコンの2D対戦型格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズに登場する、異形の最終ボスキャラクターです。シリーズ3作目『ヴァンパイア セイヴァー』で初登場し、その圧倒的な存在感でプレイヤーを魅了しました。ここでは、ジェダ・ドーマの設定、外見、ゲーム上の特徴などを詳しく解説します。

キャラクター設定：救済を求める狂気の思想

ジェダは、魔界三大貴族の一つであるドーマ家の当主であり、「冥王」と呼ばれるS級魔族です。6千歳を超える年齢でありながら、三大貴族の中では最も若い存在です。他者の魔力を吸収し、自身の魔力を瞬間的に上昇させる能力を持ちます。

彼は、魔界の現状を憂い、「たったひとつの魂ならば、どんな争いも起こりえない」という思想にたどり着きます。そして、魔界全ての魂と融合し、唯一完全の生命体になることで、魂に安息を与える「魂の救済」を企みます。そのために、自身の居城を「魔次元」へと変え、「価値ある魂」を持つ者たちを呼び寄せ、同化を試みます。

性格は沈着冷静で紳士的ですが、勝利時などに相手を見下すような発言をするなど、狂気を秘めた一面も持ち合わせています。自身の思想に絶対的な自信を持ち、他者を諭すような詩的な言葉を多用する、自己陶酔的な人物です。

外見：異形な肉体と鎌

ジェダは、長ランのような紫色の服を着た長身の青年として描かれています。しかし、その外見は人間とは大きく異なり、青い肌、鎌のような翼、眉毛とこめかみから生えた黄色い触手など、異形な特徴を持っています。彼の身体は、復活に必要な最低限の魔力で構成された可変液体であり、血液のような赤い液体は、実際には血液ではありません。

ゲーム上の特徴：トリッキーな技と戦術

ジェダは、鎌のような翼を使った攻撃や、液状の体を活かしたトリッキーな技を多く持ちます。相手を掴んで体液を送り込み破裂させる「サングェ＝パッサーレ」は、キャラクターごとに異なる演出が用意された、残酷かつ個性的な技です。

相手を転ばせる能力に乏しく、攻撃判定も強くないため、攻めづらいという欠点があります。しかし、空中の機動力や、設置型の飛び道具「ディオ＝セーガ」、ガード不能技などを活用することで、相手の行動範囲を制限し、有利な状況を作り出すことができます。

まとめ：異彩を放つ魅力的なキャラクター

ジェダ・ドーマは、その独特な思想、異形な外見、トリッキーな技など、多くの魅力を持つキャラクターです。魔界の救済を掲げながらも、狂気を秘めた彼の行動は、プレイヤーに強烈な印象を与えます。格闘ゲーム史に残る異彩を放つキャラクターとして、今後も多くのファンを魅了し続けるでしょう。

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