ジェフ・アグース

ジェフ・アグース：アメリカサッカー界のレジェンド

ジェフ・アグース（Jeffery Alan “Jeff” Agoos、1968年5月2日 - ）は、スイス生まれのアメリカ代表の元サッカー選手。ディフェンダーとして、アメリカ代表として数多くの試合に出場し、その名を歴史に刻みました。現在は、ラジオでサンノゼ・アースクエイクスの試合の解説者を務めています。

アグースは、[メジャーリーグサッカー]で5度の優勝を経験（D.C.ユナイテッドで3回、サンノゼ・アースクエイクスで2回）。1996年にはUSオープンカップを制覇し、2001年にはMLS最優秀ディフェンダーに選出。2009年にはアメリカサッカー殿堂入りを果たしました。

プロ入り前

スイスのジュネーブで生まれたアグースは、アメリカ外交官の父の仕事の関係でアメリカに移住。テキサス州で育ち、J.J.ピアーズ高校では、パレードマガジン誌の全米高校生、ダラスの年間最優秀選手に選ばれるほどの才能を発揮しました。ユダヤ教徒として育ち、1985年のマカビア競技大会にも出場しています。

1986年から1990年まで、バージニア大学でプレー。ブルース・アリーナ監督の指導のもと、2度の全米大学ベストイレブンに選出(1988年、1990年)。1990年には、ハーマントロフィーの選考で2位に入りました。

1989年、3年生の時には、NCAA選手権決勝でサンタクララ大学と対戦。1-1の引き分けが4度も続く激闘となりました。当時はPK戦がなかったため、両校優勝という異例の決着となりました。

プロとしてのキャリア

1991年、アグースはAリーグのメリーランド・ベイズでプロとしてのキャリアをスタート。その後、メジャーインドアサッカーリーグのダラス・サイドキックスにドラフト2巡目で指名され、1991-1992シーズンには30試合に出場し、7ゴールを記録しました。

1994年、ワールドカップのメンバーから落選したアグースは、北米プロサッカーリーグ(APSL)のロサンゼルス・サルサと契約。チームはプレーオフ準決勝に進出し、アグース自身もリーグのセカンドチームに選出されました。その後、ドイツのSVヴェーエンでプレーしましたが、翌シーズンにはMLSと契約しアメリカに戻りました。

MLSでは、D.C.ユナイテッドに所属し、ブルース・アリーナ監督と再会。MLSチャンピオンシップとUSオープンカップの2冠を達成。1997年にもMLSチャンピオンシップを連覇。1998年には、コパ・インテラメリカーナでバスコ・ダ・ガマを破るという快挙を達成。1999年にもMLSチャンピオンに輝きました。

アメリカ代表としての功績

1988年1月10日のグアテマラ戦でアメリカ代表デビュー。その3日後の同カードで代表初ゴールを記録しました。1998年フランスワールドカップではメンバー入りしたものの、出場機会はありませんでした。2002年日韓ワールドカップではグループリーグ3試合に出場しましたが、ポルトガル戦でオウンゴールを記録。ポーランド戦では太ももを負傷し、決勝トーナメントには出場できませんでした。アメリカ代表として通算134試合に出場し、4ゴールを記録。最後の試合は2003年5月26日のウェールズ戦でした。

また、1992年にはフットサルアメリカ代表として香港での大会に出場し、銀メダルを獲得しています。

引退後

引退後は指導者として活躍。2006年9月28日には、ニューヨーク・レッドブルズのテクニカルディレクターに就任し、ブルース・アリーナ監督と再び共に仕事をしました。2008年1月7日には、スポーティングディレクターに昇格。2011年3月28日には、MLSの大会テクニカルダイレクターに就任し、大会運営や分析に携わっています。

ジェフ・アグースは、アメリカサッカー界を代表する偉大な選手の一人として、その功績は長く語り継がれることでしょう。

もう一度検索