ジオストーム (映画)

映画『ジオストーム』解説

『ジオストーム』は、2017年に公開されたアメリカ製作のSF災害映画です。監督はディーン・デヴリン、主演はジェラルド・バトラーが務めました。

あらすじ

2019年、地球は未曽有の自然災害に見舞われます。そこで、18か国が協力し、気象を制御する人工衛星ネットワークシステム《ダッチボーイ》を開発します。しかし2022年、《ダッチボーイ》に原因不明の異常が発生し、各地で異常気象が頻発します。このままでは、地球規模の破滅的な嵐「ジオストーム」が発生してしまう危機が迫っていました。

システムの開発者であるジェイク・ローソンは、かつて上司の承認なしに異常気象を制御したことが原因で解雇されていました。しかし、弟のマックスに説得され、再び《ダッチボーイ》に戻り、原因究明に乗り出します。マックスは、シークレットサービスの恋人サラ・ウィルソンの協力を得て、異常気象の裏に隠された陰謀を暴こうとします。

ジェイクは宇宙ステーションで、マックスは地上で、それぞれ調査を進めるうちに、《ダッチボーイ》に仕掛けられたコンピュータウイルスと、システムの停止コードが、大統領の生体認証であることを突き止めます。そして、背後に潜む巨大な陰謀に立ち向かうことになります。

異常気象の脅威

映画では、様々な異常気象が世界各地を襲います。

インド・ムンバイ：巨大な竜巻が複数発生
アフガニスタン：異常な気温低下により村が凍結
香港：異常な気温上昇によるガス管爆発、竜巻によるビル倒壊
東京：銀座に巨大な雹が落下
リオデジャネイロ：異常な気温低下により人や飛行機が凍結
モスクワ：熱レーザー照射による火災
オーランド：多数の落雷による火災
ドバイ：超巨大津波による高層ビル倒壊

これらの異常気象は、視覚効果を駆使してリアルに描かれており、観客に大きな衝撃を与えます。

キャスト

ジェイク・ローソン：ジェラルド・バトラー（上川隆也）
マックス・ローソン：ジム・スタージェス（山本耕史）
サラ・ウィルソン：アビー・コーニッシュ（ブルゾンちえみ）
ウーテ・ファスベンダー：アレクサンドラ・マリア・ララ（田中敦子）
アンドリュー・パルマ大統領：アンディ・ガルシア（内田直哉）
レオナルド・デッコム国務長官：エド・ハリス（菅生隆之）

製作の裏側

本作は、当初の予定よりも製作費が大幅に増加し、再撮影も行われました。テスト試写の結果が芳しくなかったため、ジェリー・ブラッカイマーをプロデューサーに迎え、脚本や演出も変更されました。

マーケティング

公開前には、様々なプロモーション活動が行われました。ニューヨークでは、大寒波に襲われたかのようなドッキリ企画が実施され、話題となりました。日本では、サンリオキャラクター『ぐでたま』や銭湯『寿湯』とのコラボも行われました。

評価

批評家からは、ストーリーやキャラクター描写の薄さなどが指摘され、厳しい評価を受けました。しかし、日本では、そのスペクタクルな映像や展開が評価され、一定の人気を集めています。Amazonのユーザー評価では、5段階評価で4.0点前後と、比較的高評価を得ています。

終わりに

『ジオストーム』は、地球規模の危機を描いたSF災害映画です。異常気象の脅威や、陰謀に立ち向かう人々の姿が描かれています。スペクタクルな映像を楽しめる一方、ストーリーやキャラクター描写には改善の余地があるかもしれません。しかし、災害映画としてのエンターテイメント性は十分にあり、気軽に楽しめる作品と言えるでしょう。

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