ジゴロ次五郎

ジゴロ次五郎

『ジゴロ次五郎』は、加瀬あつしによる日本の少年漫画作品。2002年から2007年まで『週刊少年マガジン』（講談社）にて連載されました。単行本は全22巻が刊行されています。

ストーリー

主人公は、車好きの高校生・石川次五郎。通称「ブタ」または「デブロー」と呼ばれる肥満体型ですが、根は優しく、仲間思いの熱い男です。アルバイト先の洗車場で、VIPカーチーム「加麻呂」のリーダー・岡田と出会ったことから、彼の運命は大きく動き始めます。

ひょんなことから岡田とナンパ勝負をすることになった次五郎。しかし、愛車を持たない彼は、兄のキャデラックを無断で持ち出して事故を起こし、修理代で貯金をほとんど失ってしまいます。途方に暮れる中、紹介された中古車屋で、スクラップ寸前のS13シルビアと出会い、その妖艶な魅力に惹かれて購入を決意します。

実はそのシルビアは「妖車」と呼ばれる伝説の車で、意思を持つかのように振る舞い、数々の奇跡を起こします。次五郎は、その力に翻弄されながらも、「妖車使い」として成長していくことになります。

物語の舞台となる「河越」は、埼玉県川越市をモデルにした架空の都市。なぜか海と隣接しており、砂浜や港でのレースシーンが描かれるなど、独特な世界観が展開されます。

登場人物

主要人物

石川次五郎（いしかわ じごろう）
本作の主人公。万座高校に通う高校生。愛車は妖車と呼ばれるS13シルビア。当初は運転が下手だったが、数々のバトルを経て成長していく。
S13 "ラブマシーン" シルビア
次五郎の愛車。意思を持つ妖車で、乗り手を選ぶ。次五郎の成長と共に、様々な奇跡を起こす。
石川九州男（いしかわ くすお）
次五郎の兄。ローライダーチーム「デビル・ジョーカーズ」のリーダーで、喧嘩が滅法強い。弟思いな一面も持つ。
日野愛子（ひの あいこ）
レディース「堕天使」の総長。次五郎のバイト仲間で、後に恋人となる。

エンドレス

次五郎をリーダーとする走り屋チーム。様々な個性を持つメンバーが集まっている。

竜（りゅう）
ダンプに改造したトラックで爆音を響かせる。
神谷誠（かみや まこと）
かつて次五郎のシルビアに乗っていた浅本に憧れる天才ドリフター。

加麻呂

岡田をリーダーとするVIPカーチーム。エンドレスとは対立することも。

岡田秀樹（おかだ ひでき）
加麻呂のリーダー。プレジデントを愛車とする。
松木浩美（まつき ひろみ）
岡田の親友で、チームNo.2。愛車はエスティマ。
佐世保繁（させぼ しげる）
ひげと野球帽が特徴の男。軽自動車を愛する。

赫愚夜姫

藤田京助をリーダーとするチーム。

藤田京助（ふじた きょうすけ）
赫愚夜姫のリーダー。
一条希世斗（いちじょう きよと）
赫愚夜姫のNo.2で、エンドレスにも所属している。

その他

沢田拳児（さわだ けんじ）
S13シルビアのみで統一されたチームのリーダー。千夏に惚れている。
浜中（はまなか）
千夏の元彼。
加納洋介（かのうようすけ）
弟の亮介と悪事を働く。
シンゴ
次五郎の中学時代の親友。

妖車とは

作中に登場する「妖車」とは、ただの車ではなく、意思や感情を持っているかのような描写がされる特別な存在です。次五郎の愛車であるS13シルビアもその一台で、数々の奇跡を起こし、物語を大きく動かす要因となります。

作品の特徴

個性的なキャラクター
主人公の次五郎をはじめ、九州男や愛子、そして様々な走り屋たちが織りなす人間ドラマが魅力です。
熱いカーバトル
峠道や港を舞台に繰り広げられる、迫力満点のカーバトルが見どころです。
独特な世界観
川越をモデルにした架空都市「河越」を舞台に、現実と非現実が入り混じった世界観が展開されます。
コメディ要素
シリアスな展開の中にも、コミカルな描写が散りばめられており、笑いを誘います。

書誌情報

少年マガジンKC 全22巻
ガイドブック
ジゴロ次五郎 スーパーナビBOOK
ジゴロ次五郎 CAR GUIDE

その他

ゲーム
携帯サイトにてアプリが配信された。

関連項目

* VIPカー

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