ジム・ビーム

ジム・ビーム（Jim Beam）

ジム・ビームは、ケンタッキー州クラーモントに拠点を置くバーボン・ウイスキーのブランドで、1795年からその製造が続けられています。このブランドは、長い歴史と家族伝承を持つウイスキーとして、多くの人々に愛されており、その製造を手がけるビーム社は、2014年にサントリーホールディングスに買収され、社名をビーム サントリーに改めました。その後、2024年4月30日にはサントリーグローバルスピリッツに社名変更されています。

創業者と家族の歴史

ジム・ビームの創始者であるヨハネス・ヤーコブ・ベーム（Johannes Jakob Böhm）は、ドイツ出身の移民家族の子としてペンシルバニア州に生まれました。彼はメリーランド州に移り、家族の農場でウイスキー作りを始めました。1790年にケンタッキーに移住し、1795年には「オールド・ジェイク・ビーム」というブランドで初めてウイスキーを出荷しました。ビーム家は、七世代にわたり蒸留業に従事し、その技術が綿々と受け継がれています。

現在のマスター・ディスティラー、ジェリー・ダルトンはビーム家出身ではなく、1998年からその職務に就いています。それ以前は、全てのマスター・ディスティラーがビーム家の出身でした。

バーボンの種類と製造法

ジム・ビームの製品には、様々な種類のバーボンがあり、特に代表的なものとしては以下があります：

• - ジム・ビーム（白ラベル、熟成4年、アルコール度数40%）
• - ジム・ビーム ブラック（黒ラベル、熟成6年以上、アルコール度数45%）
• - ジム・ビーム ライ（緑ラベル、ライ麦ウイスキー、アルコール度数40%）
• - ジム・ビーム デビルズカット（茶ラベル、アルコール度数45%）
• - ジム・ビーム ダブルオーク（紺ラベル、熟成4年、アルコール度数43%）
• - ジム・ビーム ハニー（蜂蜜入りリキュール、アルコール度数35%）
• - ジム・ビーム アップル（青りんご風味リキュール、アルコール度数35%）

また、プレミアム・スモール・バッチ・バーボンのシリーズもあり、「ノブ・クリーク」、「ベイシル・ヘイディン」、「ベイカーズ」、「ブッカーズ」といった名称が付けられています。

バーボン・ウイスキーとしての要件を満たすために、ジム・ビームのマッシュは51%以上がトウモロコシから成り、新しい焦がしたオーク樽で2年以上熟成されます。このプロセスは、バーボン特有の風味を際立たせる重要な要素です。

ジム・ビームの新たな試み

近年、ジム・ビームは食品市場にも進出し、摘みのスナックやビーフジャーキーなど、ジム・ビームに浸した製品を発売しています。また、モーター・レーシングにおいても、ジム・ビームはスポンサーとしての役割を果たしており、NASCARのチームと提携しています。

ユーザーと文化

ジム・ビームの人気は、ウイスキー愛好者だけでなく、カクテル文化においても広がっています。多様なフレーバーを持つリキュールやバーボンは、カクテルのベースとして利用されることが多く、世界中で楽しまれています。日本では、1989年にニッカウヰスキーが扱いを開始し、2013年からはサントリーが輸入販売を行っています。

結論

ジム・ビームは、400年以上にわたる歴史を背景に、多彩な製品を展開し続けているブランドです。ウイスキーの伝統を守りつつ、新たな挑戦を続けるその姿勢は、多くのファンに支持されています。

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