ジャイラス

ジャイラス

『ジャイラス』(英: Gyruss) は、日本のコナミが1983年に提供した固定画面シューティングゲームで、26世紀の宇宙を舞台にしています。このゲームでは、プレイヤーは主人公ルドルフとなり、宇宙防衛軍「ジャイラス」の戦闘機を駆使して、父ドメスの侵略から太陽系を守る使命を果たします。

ゲームの特徴

このゲームの最大の特徴は、戦闘空間が円筒状の3D視点で展開する点にあります。このスタイルは「トンネル・シューティング」と呼ばれ、敵の編隊がプレイヤーの視界奥から攻撃を仕掛ける仕組みが、ゲームプレイに独特の緊張感を与えています。プレイヤーは360°自由に移動でき、敵を撃墜することでボーナス点を獲得します。

開発には岡本吉起が関与し、彼は後にカプコンで『ファイナルファイト』や『ストリートファイターII』等の有名作品を手掛けることになります。また、音楽は井上正廣が担当し、J.S.バッハの『トッカータとフーガ ニ短調』がロック調にアレンジされています。このように、音楽面でも前衛的な試みを行っています。

ゲームシステム

プレイヤーが操作する自機は、画面の端を越えて円筒の壁を回ることができるため、爽快感があります。敵は様々なパターンで出現し、制限時間内に全てを撃破することでゲームが進行します。敵の攻撃を避けながら、効率的に攻撃する戦略が求められます。

また、ゲームは複数のステージで構成されており、プレイヤーは特定のワープポイントを通過しながら、各惑星を目指すことになります。最終的には地球を目指して進むという設定になっています。ステージクリア後には、ビジュアルでのボーナスステージが用意されており、敵が激化する2周目も存在します。

ストーリー背景

物語の舞台は、2545年の地球連邦政府による強権的な支配が広がる太陽系です。主人公ルドルフは、反乱者として太陽系から追放された後、数年の刑期を経て再登場します。彼は父であるドメスが指導する軍事侵略に対抗するため、宇宙防衛軍を結成し、決戦に挑むのです。このように、壮大なストーリーもゲームに深みを与えています。

移植版

『ジャイラス』はアーケード版以外にも様々なプラットフォームに移植されています。1984年には北米でセンチュリー社がライセンス契約を結び、Atariなどの機種に移植しました。1988年にはファミリーコンピュータ ディスクシステム版が発売され、2004年には携帯電話ゲームとしてもリリースされました。これにより、幅広いプレイヤーに楽しんでもらえるようになりました。

評価

『ジャイラス』はアーケードゲームとしても高い評価を得ており、さまざまなゲームメディアで良いレビューを受けています。特に、当時新たな3D視点のゲーム要素や、革新的な敵の攻撃パターンが評価されています。

結論

このように、『ジャイラス』はそのユニークなデザインと高い完成度から、プレイヤーに長年愛され続けている作品です。魅力的なゲームプレイとストーリーが融合したこの作品は、固定画面シューティングゲームの金字塔と言えるでしょう。

もう一度検索