ジャスティス (バンド)

ジャスティス (Justice)

ジャスティスは、フランス出身のエレクトロニック・ミュージック・デュオです。メンバーはギャスパール・オジェ（Gaspard Augé、1979年5月21日生まれ）とグザヴィエ・ドゥ・ロズネ（Xavier de Rosnay、1982年7月2日生まれ）の二人組。

彼らは、かつてダフト・パンクのマネージャーを務めたペドロ・ウインター（通称Busy P）が主宰するレーベル、Ed Banger Recordsに所属しています。このレーベルの中でも、ジャスティスは特に大きな成功を収めたアクトとして知られています。

2007年に発表したデビュー・アルバム『† (クロス)』は、彼らを一躍世界のシーンに押し上げました。この作品は批評家からも高く評価され、権威あるグラミー賞では「ベスト・エレクトロニック/ダンス・アルバム」部門にノミネートされるなど、国際的な名声と商業的な成功を同時に手にしました。

彼らの楽曲の中でも特に広く知られているのが、ヒット・シングル「D.A.N.C.E.」です。この曲は、キング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンへの深い敬意を込めて制作されたトリビュートであり、ロンドンの少年聖歌隊の歌声が印象的にフィーチャーされています。また、別シングルである「DVNO（ディー・ブイ・エヌ・オー）」は、2008年秋冬のDoCoMo携帯（NEC製のN-01A型）のテレビコマーシャル曲として起用され、日本でもその名が知られるきっかけの一つとなりました。

ジャスティスは、自身のオリジナル楽曲制作だけでなく、優れたリミキサーとしてもその才能を発揮しています。フランツ・フェルディナンド、ファットボーイ・スリム、ブリトニー・スピアーズ、N.E.R.D.、ミステリー・ジェッツといったジャンルを超えた様々なアーティストの楽曲を、彼ら独自の世界観で再構築し、高い評価を得ています。

日本においても彼らは人気を博しており、これまでに複数の音楽フェスティバルに出演しています。2007年にはフジロックフェスティバル、2008年にはSUMMER SONIC|SUMMER_SONICのステージに立ち、日本のファンを熱狂させました。さらに、2012年1月には単独公演も実現させ、そのライブパフォーマンスの質の高さを日本のオーディエンスに強く印象付けました。

その後のキャリアでも彼らは精力的に活動を続け、アルバムを発表しています。2018年にリリースされたリミックス・アルバム『ウーマン・ワールドワイド』は、第61回グラミー賞（2019年開催）において見事「最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバム」を受賞しました。これは、彼らがデビュー以来培ってきた音楽性が、世界の音楽業界で確固たる地位を確立したことを示す大きな出来事でした。

2024年には最新スタジオ・アルバム『ハイパードラマ』を発表するなど、現在もなおエレクトロニック・ミュージックシーンの最前線で活躍を続けています。そのユニークなサウンドと視覚的なアプローチは、多くのアーティストやファンに影響を与え続けています。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム
『† (クロス)』 - † (Cross) (2007年)
『オーディオ・ヴィデオ・ディスコ』 - Audio, Video, Disco (2011年)
『ウーマン』 - Woman (2016年)
『ハイパードラマ』 - Hyperdrama (2024年)

ライブ・アルバム
『ア・クロス・ザ・ユニヴァース』 - A Cross the Universe (2008年)
『アクセス・オール・アリーナ』 - Access All Arenas (2013年)

リミックス・アルバム
『ウーマン・ワールドワイド』 - Woman Worldwide (2018年)

EP
『ウォーターズ・オブ・ナザレス』 - Waters of Nazareth (2005年)
Planisphère (2008年)

外部リンク

ジャスティス - Myspace（英語）
ワーナーミュージック・ジャパン（日本語）
ジャスティス - Discogs（英語）

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