ジャック・ラムジー

ジャック・ラムジー：バスケットボール界の伝説

ジャック・ラムジー（John Travilla "Jack" Ramsay, 1925年2月21日 - 2014年4月28日）は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のバスケットボールヘッドコーチです。「ドクター」の愛称で親しまれ、1996年にはNBAの偉大なコーチの一人に選ばれ、バスケットボール殿堂入りも果たしました。

生い立ちと選手時代

コネチカット州ミルフォードで育ち、幼少期から様々なスポーツに親しみました。アッパーダービー高校では、バスケットボール、野球、サッカーで活躍し、1942年に卒業。その後、セントジョセフカレッジに進学しますが、第二次世界大戦でアメリカ海軍に入隊したため、一時学業を中断します。大学ではバスケットボールと野球で才能を発揮し、1949年に学士号を取得。その後、ペンシルベニア大学で修士号と教育学博士号を取得しました。大学卒業後は、イースタン・ペンシルベニア・バスケットボール・リーグで6シーズンプレーし、選手として活動する傍ら、高校のコーチも務めました。

指導者としてのキャリア

1955年、セントジョセフカレッジのヘッドコーチに就任。1年目からチームを好成績に導き、ナショナル・インビテーション・トーナメントで3位入賞を果たしました。1966年までヘッドコーチを務め、数々のタイトルを獲得。1961年にはNCAAトーナメントでファイナル4に進出する快挙を成し遂げました。その後、NBAのフィラデルフィア・セブンティシクサーズのゼネラルマネージャーに就任し、チームをNBAチャンピオンに導きました。

1968年からはヘッドコーチに就任し、チームを強豪に育て上げました。その後、バッファロー・ブレーブス、ポートランド・トレイルブレイザーズ、インディアナ・ペイサーズのヘッドコーチを歴任。ポートランド・トレイルブレイザーズでは、1976-1977シーズンにチームを初優勝に導きました。

引退後

ヘッドコーチを退任後は、解説者として活躍しました。1992年にはバスケットボール殿堂入りを果たし、2014年4月28日、癌により89歳で亡くなりました。

人物

ラムジーは、選手時代とイースタンリーグでプレーした際に脳震盪を起こした経験があります。また、1999年には前立腺癌を早期発見し、治療に成功。2004年にはメラノーマに罹患するなど、晩年は病気との闘いでした。彼の養子であるジム・オブライエンも、バスケットボールのヘッドコーチとして活躍しています。

ヘッドコーチ実績

21シーズンに亘ってヘッドコーチを務め、16シーズンでプレーオフに進出、1度の優勝を果たしています。

レギュラーシーズン: 1674試合 864勝783敗 (.525)
プレーオフ: 102試合 44勝58敗 (.431)

ジャック・ラムジーは、バスケットボール界に多大な貢献をした偉大な指導者として、その名は永遠に語り継がれるでしょう。

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