ジャン＝リュック・ルージェ

ジャン＝リュック・ルージェは、1949年5月30日フランス、オー＝ド＝セーヌ県クリシー出身の柔道家です。190cmの長身と93kgの体格を活かし、1975年の世界柔道選手権中量級でフランス人として初の優勝を飾りました。

幼少期、1961年の世界選手権でアントン・ヘーシンクが優勝する姿に感銘を受け、柔道の道を志しました。その後、粟津正蔵に師事し、その指導の下で実力を磨き上げました。1975年の世界選手権では、並み居る強豪を打ち破り、見事金メダルを獲得。フランス柔道界に新たな歴史を刻みました。

世界選手権での優勝以外にも、ヨーロッパ選手権で4つの金メダルを獲得するなど、国際舞台で輝かしい成績を残しました。また、フランス柔道選手権大会では、前人未到の12回優勝という記録を打ち立て、国内において圧倒的な強さを示しました。

しかし、オリンピックでは不運が続き、メダル獲得には至りませんでした。1976年モントリオールオリンピックでは軽重量級10位、無差別5位、1980年モスクワオリンピックでは軽重量級7位という結果に終わりました。

2019年1月には柔道九段を取得。現役引退後も柔道界に貢献し、1987年よりフランス柔道柔術剣道及び関連武道連盟の専務理事、2005年2月からは会長を務めました。2011年には国際柔道連盟（IJF）の事務総長に就任し、国際的な柔道振興にも尽力しました。

ベルナール・チュルーヤンは、ルージェが山下泰裕と3度対戦し勝利できなかったものの、体格差（山下128kg、ルージェ103kg）を考慮すれば、ルージェにも勝機があったと評価しています。山下との対戦で物怖じしなかった精神力も評価しています。

ジャン＝リュック・ルージェは、フランス柔道界のパイオニアとして、その名を歴史に刻んでいます。

外部リンク

* ジャン＝リュック・ルージェ - JudoInside.com のプロフィール（英語）

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