ジャーニー (バンド)

ジャーニー（Journey）

ジャーニーは、1973年にサンフランシスコで結成されたアメリカのロックバンドであり、音楽業界においてその名を轟かせる存在です。結成以来、何度かのメンバー交代や解散、再結成を経ながら、さまざまな音楽的スタイルを探求し続けています。

バンドの背景と形成

バンドの中心的なメンバーであるニール・ショーンとグレッグ・ローリーは、サンタナ・バンドのメンバーとして音楽的なキャリアをスタートさせました。彼らは、サンタナが音楽的な変革期を迎え、メンバーが離散する中で、1973年にジャーニーを結成しました。初期メンバーには、ジョージ・ティックナー（ギター）、ロス・ヴァロリー（ベース）、プレイリー・プリンス（ドラム）が含まれています。

デビューにあたり、バンド名「ジャーニー」は地元のラジオ局でのバンド名公募を経て決定しました。初めてのアルバム『宇宙への旅立ち』は1975年にリリースされましたが、商業的には思うような成功を収められませんでした。

音楽スタイルの変遷

ジャーニーは、特に1980年代に入ってから、ロック界での地位を確立しました。バンドの音楽スタイルは当初、インストゥルメンタル曲主体のプログレッシブロックでしたが、商業的な成功を求める中でシンガーソングライターのスティーヴ・ペリーが加入し、そのスタイルは大きく変わりました。ペリーの加入はバンドにとって転機となり、彼の強力なボーカルがバンドの音楽に新たな命を吹き込むことになります。

特に、アルバム『インフィニティ』は、プログレッシブ系ロックから力強いバラードやキャッチーなロックソングへと移行した作品で、全米21位にランクインしました。シングル「ホィール・イン・ザ・スカイ」は初めてのヒット曲となり、続くアルバム『エヴォリューション』や『ディパーチャー』でも商業的成功を収めました。

黄金期と名曲

1981年には、バンドの代表作となる『エスケイプ』をリリースし、全米アルバムチャートで1位を獲得しました。このアルバムには「オープン・アームズ」などのヒット曲が収録されており、ライブでも頻繁に演奏される人気の曲となっています。「ドント・ストップ・ビリーヴィン」は、バンドのアイコン的存在となり、様々なメディアで使用されるなど、今なお多くの人々に愛されています。

変動と復活

1980年代後半、バンドメンバーの不和やスティーヴ・ペリーの健康問題などにより活動が停滞しましたが、1996年には再結成を果たし、新作『トライアル・バイ・ファイアー』をリリースしました。このアルバムは全米で成功を収めましたが、ツアーは行われませんでした。その後、2000年代に入ると、アーネル・ピネダが新しいボーカリストとして加入し、バンドは新たなスタートを切りました。

現在の活動

2021年には、再びメンバーの編成に変化があり、ジャーニーは新たな音楽制作を続けています。近年も新曲のリリースやツアーを行うなど、活動を精力的に続けています。ジャーニーの音楽は、世代を超えて多くの人々に影響を与え続けており、バンドの遺産は、アメリカン・ロックの歴史において欠かすことのできないものとなっています。

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