ジャームス 狂気の秘密

『ジャームス 狂気の秘密』：パンクの狂騒と終焉

『ジャームス 狂気の秘密』（原題: What We Do Is Secret）は、2007年に公開されたアメリカ映画。70年代後半から80年代初頭にかけて、アメリカのパンクシーンを駆け抜けた伝説のバンド、ジャームスの軌跡を辿ります。特に、カリスマ的なボーカリスト、ダービー・クラッシュの破滅的な生き様を中心に描いています。

ストーリー

物語は1975年、高校生だったダービー・クラッシュ（ポール・ビーム）とパット・スミア（ジョージ・ルーセンバーグ）の出会いから始まります。互いに音楽への情熱を共有した二人は、翌1976年にジャームスを結成。ダービーがボーカル、パットがギターを担当し、バンドは活動を開始します。初期のメンバーには、後にベリンダ・カーライルとして成功を収めるドッティ・デンジャーも在籍していました。

しかし、ジャームスの道のりは決して平坦ではありませんでした。ろくに練習もしないライブは悲惨なものになりがちでしたが、彼らは精力的にライブ活動を続け、地元ロサンゼルスを中心に熱狂的なファンを獲得していきます。1979年には、ジョーン・ジェットのプロデュースによるアルバム『(GI)』を発表。しかし、過激なパフォーマンスとファンの暴走は、ライブハウスからの出入り禁止処分を招き、ダービー自身も酒と薬物に溺れていきます。そして1980年、ダービーはヘロインの過剰摂取により、22歳という若さでこの世を去ります。

キャスト

ダービー・クラッシュ：シェーン・ウェスト
ローナ・ドゥーム：ビジュー・フィリップス
パット・スミア：リック・ゴンザレス
ドン・ボールズ：ノア・セガン

シェーン・ウェストは、ダービー・クラッシュの狂気と繊細さを体現し、その演技は高く評価されました。また、パット・スミア役のリック・ゴンザレスをはじめ、他のキャストも実在の人物を見事に演じきっています。

映画の魅力

『ジャームス 狂気の秘密』は、単なる音楽映画ではありません。パンクという生き方を選んだ若者たちの熱狂と苦悩、そして時代の空気感をリアルに描き出しています。ダービー・クラッシュの破滅的な生き様を通して、成功と挫折、友情と裏切り、愛と孤独といった普遍的なテーマを浮き彫りにしています。

パンク・ロックファンはもちろん、音楽に情熱を注ぐすべての人々にとって、心に深く突き刺さる作品です。

外部リンク

公式ウェブサイト（英語）
ジャームス 狂気の秘密 - MOVIE WALKER PRESS
ジャームス 狂気の秘密 - allcinema
ジャームス 狂気の秘密 - KINENOTE
What We Do Is Secret - オールムービー（英語）
What We Do Is Secret - IMDb（英語）

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