ジュスト・ド・ブルトニエール

聖ジュスト・ド・ブルトニエールについて

聖ジュスト・ド・ブルトニエール(Saint Just de Bretenières)は、1838年2月28日にフランスのソーヌ＝エ＝ロワール県シャロン＝シュル＝ソーヌで生まれました。彼の本名はシモン・マリ・アントワーヌ・ジュスト・ランフェール・ド・ブルトニエールであり、1866年3月8日に韓国で殉教しました。彼は1984年に教皇ヨハネ・パウロ2世によって列聖され、韓国における殉教者103名の一人とされています。

幼少期と教育

ジュストはブルゴーニュの判事一家に生まれ、幼少期をシャロン＝シュル＝ソーヌで過ごしました。家族はディジョンにも住んでいましたが、幼少期のジュストは特に敏感で、神秘的な経験を持っていたことでも知られています。彼が6歳のとき、ブルトニエール城の庭で中国人を見たと主張した出来事がありますが、これは彼の成長過程で忘れられていきました。

1851年には、教育を受けるために家庭教師のもとで生活するようになり、後にリヨンでバカロレアや文学の学位を取得。外国での宣教師を志し、パリのサン＝シュルピス神学校に入学し、哲学と神学を学びました。そこでの彼の姿は健康そのもので、周囲から信頼される人柄であったと記録されています。

宣教師としての道

1861年に神父として叙階され、翌年には韓国へ派遣されることが決まりました。彼は、困難を乗り越えて人々にキリストの教えを広めることに心を燃やしていました。1864年に韓国へ向かった彼は、厳しい状況下で信者を支え続けました。隠れキリスト教徒たちの中に身を隠し、彼は地区の信者に神の教えを施し続けました。

1816年には、韓国語を習得し、洗礼や結婚式などに関わることができるようになり、多くの信者の心の支えとなりました。しかし、次第に反キリスト教の迫害が高まり、彼自身も逮捕される運命に見舞われました。

迫害と殉教

1866年、ジュストは逮捕され、過酷な拷問を受けることになりました。彼は「私は朝鮮人の霊魂を救うために来たので、主のために喜んで死にます」と語り、殉教の決意を示しました。数度の尋問を経て、彼の運命は決まったのです。1866年3月8日、彼は処刑されました。彼の死は多くの信者に影響を与え、後に彼は殉教者として崇敬されることとなります。

列聖とその後

ジュストの列聖は1984年5月6日に行われました。彼の生涯と殉教は、韓国のカトリック教会の成長に寄与し、現在も彼の名は多くの場所に冠されています。ジュストにちなんで名付けられた教区や通りは、その記憶を永遠に残しています。彼の遺体はフランスに送り返され、家族の金庫に安置されています。ジュストの信念と献身は、今日の信者たちにとっても大きな励ましとなっています。

このように、聖ジュスト・ド・ブルトニエールは、信仰のために命を捧げた一人の宣教師として、今も多くの人に崇拝されています。

もう一度検索