ジューンベリー

ジューンベリー：庭を彩る果実の魅力

ジューンベリー（学名：Amelanchier canadensis、和名：アメリカザイフリボク）は、バラ科ザイフリボク属に分類される落葉性の小高木です。近年、その美しい姿と美味しい果実が注目され、日本でも庭木や果樹として徐々に普及が進んでいます。

ジューンベリーの特徴

ジューンベリーは、成長すると樹高が0.5～8メートルほどになります。早春には、雪のように可憐な5弁の白い花を咲かせ、見る人の心を和ませます。花が終わると、直径7～10mmほどの小さな果実が実り、6月頃になると黒紫色に熟します。この果実が6月（June）に収穫できることが、ジューンベリーという名前の由来とされています。

果実の中には小さな種子が多数含まれており、甘くてクセのない風味が特徴です。寒さに強く、日本の気候にも適応しやすいため、比較的育てやすい果樹と言えるでしょう。自家結実性も高く、一本の木でも実をつけやすいのが魅力です。ただし、夏の乾燥にはやや弱い性質があります。

ジューンベリーの分布

ジューンベリーは、北米大陸に広く分布しています。カナダのニューファンドランド州からオンタリオ州にかけて、アメリカ合衆国のメーン州からアラバマ州にかけての標高200m以下の低地に多く見られます。特に、海岸線に近い地域でよく生育しています。

ジューンベリーの別名

ジューンベリーは、地域によって様々な別名で呼ばれています。カナディアン・サービスベリー、カラント・ツリー、シャッドブッシュ、シャッドブッシュ・サービスベリー、シャッドブロウ、シュガープラムなどがその例です。ただし、近縁種にも似たような名前が多いため、混同しないように注意が必要です。

ジューンベリーの利用

ジューンベリーの果実は、生で食べるのはもちろん、ジャムやパイなどの材料としても利用できます。甘みと程よい酸味が特徴で、様々な料理やお菓子に活用できます。また、近年では、ジューンベリーに含まれる薬効成分に関する研究も進められています。

北米では、庭木や街路樹としても非常に人気があり、春の花、夏の果実、秋の紅葉と、一年を通して様々な表情を楽しむことができます。その美しい樹姿から、盆栽の素材としても利用されています。

ジューンベリーは、育てる楽しみ、味わう楽しみ、観賞する楽しみを兼ね備えた、魅力的な植物です。ぜひ、ご自宅の庭に取り入れて、その恵みを享受してみてはいかがでしょうか。

外部リンク

* ジューンベリー(英語) - Plants for a Future

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