ジョアン・バチスタ・ヌーネス・デ・オリヴェイラ

ヌーネス：ブラジルサッカーのスピードスター

ヌーネス、正式にはジョアン・バチスタ・ヌーネス・デ・オリヴェイラ（João Batista Nunes de Oliveira、1954年5月20日生）は、ブラジル出身の元サッカー選手であり、その名は国内外のサッカー界で広く知られています。彼の特徴は何と言ってもその圧倒的なスピードと、右足から繰り出される強烈なシュートでした。

経歴の始まりとキャリアの変遷

ヌーネスはCRフラメンゴのユースアカデミーでキャリアをスタートさせましたが、プロ入りしてから最初のシーズンは出場機会に恵まれませんでした。その後、ADコンフィアンサに移籍しますが、こちらでも同様にピッチに立つことができず、1975年にはサンタクルスFCに転籍しました。この移籍が彼のキャリアを大きく変えました。サンタクルスFCでは、64試合で37ゴールを記録し、その実力を証明しました。

1978年にはヨーロッパ遠征に伴いブラジル代表に招集され、代表チームで4試合に出場します。この時期が彼のサッカー人生での一つの高まりとなりましたが、更なる成功はその後に待ち受けていました。

フラメンゴ復帰と躍進

1981年、ヌーネスは古巣のCRフラメンゴに復帰。ここで彼のキャリアは再び花開きます。ジーコに次ぐ得点源としての役割を果たし、152試合で64得点を上げる活躍をしました。特に1981年のトヨタカップではリヴァプールを相手に2ゴールを挙げ、チームの優勝に貢献します。この大会での活躍により、ヌーネスは「足のいいやつ賞」を受賞しました。

1982年にはリーグ得点王にも輝き、華やかなシーズンを送るも、その一方で怪我の影響もあり、同年のFIFAワールドカップには出場できないという不運も経験しました。

次なる挑戦と復帰

1983年、ボタフォゴFRに移籍しますが、出場数はわずか7試合に留まり、再度CRフラメンゴに戻りました。復帰したヌーネスは、かつての姿を取り戻し、43試合で14得点の成績を残しました。しかし1985年にはナウチコに移籍しますが、同じく出場機会に恵まれず、レンタルでサントスFCに移るも、ここでも1試合も出場できないまま取引が終了しました。

その後はアトレチコ・ミネイロでの活躍が待っており、58試合で39得点を記録し、彼の実力を再び世に示しました。1985年の夏にはヨーロッパのボアヴィスタFCに移籍しますが、活躍できる場を見つけられず、9試合の出場に留まります。

引退とその後

1992年、ヌーネスはついに母国ブラジルのサンタクルスFCで現役を引退しました。彼のキャリアを振り返ると、多くのクラブを渡り歩きながらも、その軌跡には常にゴールへの情熱が存在していたことがわかります。通算444試合で235得点の数字は、彼が如何に優れたストライカーであったかを証明しています。ヌーネスは、ブラジルサッカー界において、そのスピードとシュート力で名を刻んだ選手であり、その足跡は今でも多くの人々の記憶に残っています。

もう一度検索