ジョギングパンツ

ジョギングパンツ（ランニングパンツ）は、陸上競技において空気抵抗を極限まで減らすことを目的に作られた、特徴的な形状のショートパンツです。現在でいうトランクスに似た、ひらひらとしたデザインが特徴です。

誕生と普及

1982年、半ズボンが主流だった時代に、従来の半ズボンでは窮屈に感じる男子小学生のために開発されました。また、半ズボンを穿くことに抵抗を感じる男子中学生にとっては、夏場の短パンとして受け入れられました。さらに、大人の男性にもフィジカルトレーニング用として広く愛用されました。

特に、中学校や高校を中心に体操着として採用されるケースが多く見られました。しかし、1990年代に入ると、多くの学校で体操着がハーフパンツへと移行していきました。ただし、現在でも一部の学校ではジョギングパンツが採用され続けています。女子の体操着においては、ブルマからジョギングパンツ型の短パン、そしてハーフパンツへと、比較的短い期間で変遷した学校も存在します。

衰退

1990年代になると、下着としてトランクスを着用する人が増えました。その結果、従来の半ズボンやジョギングパンツではトランクスが露出してしまうという問題が生じ、男子小学生の間ではハーフパンツへと移行する動きが加速しました。また、トレーニング用としても、トレーニングパンツを途中で切ったような膝丈のものが普及し、1997年頃からジョギングパンツの人気は徐々に衰えていきました。

現代における再評価

しかし、現代の風潮に批判的な世代からは、ジョギングパンツの機能性やデザインが見直され、再評価される動きも出てきています。

新たなスタイル

2000年代に入ると、レギンスの上にジョギングパンツを重ねて着用する新しいスタイルも生まれ、ファッションアイテムとしての可能性も示唆されています。

ジョギングパンツは、その機能性と時代背景によって、様々な変遷を遂げてきたアイテムです。陸上競技用としてのルーツを持ちながら、一般のファッションにも影響を与え、現代においてもその存在意義が再認識されつつあります。

もう一度検索