ジョシュ・ホーリー

ジョシュア・デイヴィッド・ホーリー（Joshua David Hawley、1979年12月31日 - ）は、アメリカ合衆国の法律家であり政治家です。連邦最高裁判所のジョン・ロバーツ最高裁判事のクラーク（法律助手）、ミズーリ大学ロースクールの准教授、ミズーリ州司法長官を歴任し、現在はアメリカ合衆国上院議員（ミズーリ州選出）を務めています。

生い立ちと教育

1979年、アーカンソー州スプリングデールで、銀行員のロナルド・ホーリーと教師のバージニア・ホーリーの間に生まれました。父親の転勤に伴い、幼少期にミズーリ州レキシントンへ移住しました。

ミズーリ州カンザスシティのイエズス会系男子私立学校ロックハースト・ハイを卒業。在学中は学業優秀で、教師からは将来の大統領候補と目されていたほどでした。高校時代には、地元紙にコラムを執筆し、オクラホマシティ爆破事件やアファーマティブ・アクションに関する記事を書いていました。

その後、母親の母校であるスタンフォード大学に進学し、歴史学を専攻。2002年にファイ・ベータ・カッパの会員となり、最高位の文学士号を取得しました。スタンフォード大学の教授は、ホーリーを「非常に才能のある学生」と評しています。

卒業後、ロンドンでのインターンシップを経て、イェール大学ロースクールに進学し、2006年に法務博士号を取得しました。イェール大学では、ロー・ジャーナルの編集者や、連邦派協会の会長を務めていました。また、同級生からは「政治的野心があり、信仰心の篤い保守派」と見られていました。

初期のキャリア

2006年から2007年まで第10巡回区控訴裁判所の判事のクラーク、2007年から2008年まで連邦最高裁判所のジョン・ロバーツ最高裁判事のクラークを務めました。最高裁判所時代には、後に妻となるエリン・モローと出会いました。

その後、法律事務所での勤務を経て、宗教の自由を擁護する団体「Becket Fund for Religious Liberty」で弁護士として活動しました。この団体では、最高裁判所における重要な宗教関連の訴訟で法的助言を提供しました。

2011年にミズーリ州に戻り、ミズーリ大学ロースクールの准教授として憲法や法理論を教えました。また、保守系キリスト教団体が主催する「ブラックストーン・リーガル・フェローシップ」で講師を務めたこともあります。

ミズーリ州司法長官（2017-2019）

2016年の選挙でミズーリ州司法長官に選出されました。在任中は、オピオイド製造企業に対する訴訟や、テクノロジー企業に対する調査、医療保険制度改革（Affordable Care Act）に対する訴訟などに取り組みました。また、カトリック教会の聖職者による虐待疑惑に対する調査も行いました。

アメリカ合衆国上院議員

2018年の選挙で現職の民主党議員を破り、アメリカ合衆国上院議員に就任しました。上院では、テクノロジー企業への規制や、中国政府の責任追及などに取り組んでいます。

政策

COVID-19：2020年には、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに関する中国政府の法的責任を問い、被害を受けた各国への賠償を求める決議案を提出しました。

ジョシュ・ホーリーは、保守的な価値観を強く支持し、宗教の自由や表現の自由を擁護する一方で、テクノロジー企業に対する規制や中国政府に対する批判的な立場を取っています。その政策は、アメリカの政治において重要な議論を呼んでいます。

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