ジョジョの奇妙な冒険 (コンピュータRPG)

ゲーム概要

『ジョジョの奇妙な冒険』（ジョジョのきみょうなぼうけん）は、1993年3月5日にコブラチームが開発し発売されたスーパーファミコン用ソフトです。人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース』を題材とした、シリーズ初のコンピュータゲーム化作品となります。制作総指揮は橋本真司氏が担当しました。

ゲームシステム

本作は、バストアップのキャラクターが横スクロールで移動する、珍しいタイプのRPGです。特徴的なシステムとして、味方の状態がストレスによって変化する「バイオリズムシステム」や、時間経過によってパラメーターが変動するシステムが採用されています。

戦闘は、コマンド入力方式ですが、戦闘前にタロットカード（後半にはエジプト9栄神も追加）を選ぶことで、キャラクターの能力が変動するというユニークな要素があります。また、戦闘はスタンドを使って行われます。

通常の「戦う」コマンドの他に、「調べる」コマンドで「ヒラメキ」攻撃を思いつくことがあります。この「ヒラメキ」攻撃は、敵によっては非常に有効で、ダメージを与えられない敵にもダメージを与えることができます。また、強力な「ガッツ」攻撃も「ヒラメキ」と同条件で使用可能になります。「はなす」コマンドでは、相手の精神力を下げたり、味方の精神力を回復させることができ、精神力が下がるとスタンドの能力が低下し、0になると戦闘不能になります。エンカウントは固定で、敵は決まった場所にしか出現しません。アイテム「タロットカード」があれば「占う」コマンドが使用でき、ラッキーアイテムを知ることができます。ラッキーアイテムを装備するとバイオリズムの変動が加速し、調整が容易になります。

その他の特徴

ゲーム内には、承太郎の学帽やチェーン、少年ジャンプやタバコなど、原作に登場する様々なアイテムが登場します。

大きな特徴として、承太郎が「ときのがくぼう」という装備アイテムで時を止める能力を得ることが挙げられます。このアイテムは、最終決戦地であるエジプト・カイロの館で、DIOとの遭遇後に撤退中に入手できる鍵を使って開ける宝箱に入っています。承太郎に装備させると、DIOと同じ「時を止める能力」を使うことができ、パーティーメンバーの中で唯一DIOに有効な攻撃を与えることができます（ただし、花京院も強攻撃時に有効打を与えられる）。

「ときのがくぼう」を装備した承太郎がDIOに攻撃する際、「ガッツ」コマンドを使用すると、メッセージがバグるという現象も存在します。

スタッフ

本作は以下のスタッフによって制作されました。

コブラチーム
エグゼクティブ・プロデューサー：橋本真司
ゲーム・デザイナー：中里尚義
アート・ディレクター：大森英敏
データ・メーカー：ながやまあけみ、たなかともよ
デバッガー：はまだじさく、いながきせつこ、北村典子
ウィンキーソフト
メイン・プログラマー：高宮成光
サウンド・プログラマー：渡邊猛
音楽：山根昇
グラフィック・デザイナー：本田透、西村英樹、太田恵子、藤井恵美
スペシャル・サンクス：森田康楠、山岸望、大矢晋一

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、5・6・5・4の合計20点（満40点）という評価でした。レビュアーからは、ストーリーのつながりの荒さ、戦闘シーンのグラフィックの迫力不足、操作性の悪さ、自由度の低さ、キャラクターの顔グラフィックの使い回し、バイオリズムシステムやラッキーアイテムの活かしきれていない点などが指摘されました。

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」では、22.22点（満30点）という評価で、スーパーファミコン全ソフトの中で69位（323本中、1993年時点）となっています。また、『SUPER FAMICOM Magazine』1993年8月情報号特別付録の「スーパーファミコンオールカタログ'93」では、オリジナリティ部門で21位を獲得しています。

ゲーム誌『The[[スーパーファミコン]]』の「ザ・テストプレイ」では、総合評価62点（100点満点）でした。レビュアーからは、原作のイメージと異なる点、スタンド攻撃の迫力不足、タロットカードの意味の薄さなどが指摘されました。一方で、新しい手法を取り入れた移動や、演出面は評価されており、原作ファン向けであるものの、その枠を超えるには至らなかったという意見がありました。

外部リンク

* Jojo no Kimyō na Bōken（英語） - MobyGames

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