ジョナサン・ウッドゲート

ジョナサン・ウッドゲート：波乱万丈のキャリアを歩んだ元イングランド代表DF

ジョナサン・ウッドゲート（Jonathan Woodgate, 1980年1月22日 - ）は、イングランド・ノース・ヨークシャー州ミドルズブラ出身の元サッカー選手、現サッカー指導者。元イングランド代表であり、ディフェンダーとして活躍した。

若き才能が開花したリーズ時代

13歳でリーズ・ユナイテッドに入団したウッドゲートは、1997年のFAユースカップ優勝に貢献。1998-99シーズンにはトップチームデビューを果たし、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝進出にも貢献するなど、若くして才能を開花させた。ポール・ロビンソン、リオ・ファーディナンド、アラン・スミスらと共に「ヤング・リーズ」と呼ばれ、強豪チームのDFの要として活躍した。

しかし、2000年に同僚との暴行事件に関与し、有罪判決を受けるというスキャンダルも経験。代表招集禁止などの処分も受け、キャリアに大きな影を落とした。

ニューカッスルでの苦闘とレアル・マドリードへの電撃移籍

リーズの財政難により、2003年1月にニューカッスル・ユナイテッドFCへ移籍。ファンの人気を集めたものの、怪我の影響もあり、安定したパフォーマンスを発揮することはできなかった。それでも、2003-04UEFAカップ準決勝のオリンピック・マルセイユ戦では、ディディエ・ドログバを封じ込めるなど、記憶に残る活躍も見せた。

2004年8月には、レアル・マドリードへ電撃移籍。しかし、移籍前から抱えていた怪我の影響で、デビューは1年後となった。デビュー戦ではオウンゴールと退場という不名誉な記録を残したが、サポーターからは温かい拍手が送られた。

レアル・マドリードでは、怪我に苦しみ、満足な出場機会を得られず、2007年にはネット上のファン投票で「21世紀最悪の契約」に選ばれるという不名誉な称号も与えられた。

古巣ミドルズブラへの復帰とトッテナムでの栄光

2006年8月、ウッドゲートは故郷のミドルズブラFCへレンタル移籍で復帰。2年ぶりにイングランドの地でプレーすることとなった。ミドルズブラでは副主将としてチームを支え、本来の輝きを取り戻していった。

2008年1月には、トッテナム・ホットスパーFCへ移籍。同年2月に行われたフットボールリーグカップ決勝では、決勝ゴールを挙げ、チームを優勝に導き、マンオブザマッチにも選ばれた。

しかし、その後も怪我に悩まされ、出場機会は減少。2011年にはストーク・シティへ移籍するも、かつての輝きを取り戻すことはできなかった。

ミドルズブラでの引退と指導者としての挑戦

2012年7月、ウッドゲートは再びミドルズブラへ復帰。2016年に現役を引退した。

引退後は、リヴァプールFCのスカウトやミドルズブラのアシスタントコーチなどを経て、2019年6月にはミドルズブラの監督に就任。2021年にはAFCボーンマスの監督も務めた。

代表での苦い経験

U-18、U-21イングランド代表を経験し、1999年にはA代表デビューも果たしたウッドゲートだが、暴行事件や怪我の影響もあり、代表での出場機会は限られたものとなった。

ジョナサン・ウッドゲートは、その才能とポテンシャルを高く評価されながらも、度重なる怪我やスキャンダルに苦しめられたキャリアを送った。しかし、トッテナムでのリーグカップ優勝など、記憶に残る活躍も見せ、多くのサッカーファンを魅了した。引退後は指導者として、新たな挑戦を続けている。

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