ジョナタン・オロスコ

ジョナタン・エマヌエル・オロスコ・ドミンゲス（Jonathan Emmanuel Orozco Domínguez）は、1986年 5月12日にメキシコ、ヌエボ・レオン州の州都モンテレイに生を受けた元プロサッカー選手です。現役時代のポジションはゴールキーパーで、メキシコを代表する守護神の一人として、特にキャリアの大半を過ごしたCFモンテレイで輝かしい功績を残しました。

クラブキャリア

オロスコのキャリアは、地元の名門クラブ、CFモンテレイの育成組織で始まりました。プロ選手としての第一歩は、2004年から2005年にかけてモンテレイの当時のBチームであったコブラス・デ・シウダ・フアレスへのレンタル移籍中に踏み出し、2005年アペルトゥーラでプロデビューを果たしています。

レンタル期間を終えてCFモンテレイのトップチームに復帰すると、2005年8月13日に行われたCFアトラス戦で念願のトップチーム初出場を果たします（試合は1-0でモンテレイが勝利）。若くしてトップチーム入りを果たした彼は、徐々にその才能を開花させていきました。

CFモンテレイでの在籍中、オロスコはクラブの黄金期を支える不動の守護神として君臨しました。リーガMX（メキシコ1部リーグ）では、2009年アペルトゥーラ、そして2010年アペルトゥーラと、立て続けにリーグ優勝を経験。これらの活躍が評価され、2009年アペルトゥーラと2011年クラウスーラではリーグの最優秀ゴールキーパーに選出されるなど、国内で最高のGKの一人としての地位を確立しました。

国際舞台においても、彼の貢献は絶大でした。北中米カリブ海地域のクラブ王者を決めるCONCACAFチャンピオンズカップ（現CONCACAFチャンピオンズリーグ）では、2010-11シーズンから2012-13シーズンにかけて驚異の3連覇を達成。この偉業により、CFモンテレイはFIFAクラブワールドカップに3年連続で出場し、世界の強豪クラブと渡り合いました。オロスコはこれらの歴史的な成功の全てにおいて、最後尾からチームを支え続けた中心人物でした。

育成組織時代から数えれば、彼は20年以上の長きにわたりモンテレイ一筋でプレー。クラブのゴールマウスを公式戦300試合以上にわたって守り抜き、その功績はクラブの歴史に深く刻まれています。

しかし、長年在籍したモンテレイでしたが、2016年末にはクラブ上層部との意見の相違が報じられ、惜しまれつつもエスタディオBBVAを去ることとなりました。

モンテレイを離れた後、2017年1月にはサントス・ラグナへ移籍します。退団した正守護神の後任としてすぐにポジションを確保すると、ここでも安定したパフォーマンスでチームを支え、2018年クラウスーラでのリーガMX優勝に大きく貢献しました。

その後、2020年6月にはクルブ・ティフアナへの移籍が発表され、3年契約を締結。新たなクラブでも経験豊富なベテランGKとしてプレーを続けました。

代表キャリア

国際舞台ではメキシコ代表として活躍しました。A代表デビューは2010年2月18日のボリビア戦で、この記念すべき試合を無失点（クリーンシート）で終える鮮烈なスタートを切っています。以降、定期的に代表に招集され、数々の国際試合に出場しました。

メキシコ代表の一員として、CONCACAFゴールドカップには複数回出場。2011年、2015年、そして2019年の大会では、いずれもメキシコの優勝メンバーとして名を連ねており、代表チームのタイトル獲得にも貢献しています。

タイトル

クラブ

CFモンテレイ

- リーガMX: 2009アペルトゥーラ, 2010アペルトゥーラ
- CONCACAFチャンピオンズカップ: 2010-11, 2011-12, 2012-13
- インテルリーガ: 2010
- エウゼビオ・カップ: 2015

サントス・ラグナ

- リーガMX: 2018クラウスーラ

代表

メキシコ

- CONCACAFゴールドカップ: 2011, 2015, 2019

個人タイトル

- リーガMX 最優秀ゴールキーパー: 2009アペルトゥーラ, 2011クラウスーラ

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