ジョバニ・ドス・サントス

ジョバニ・ドス・サントス



ジョバニ・アレックス・ドス・サントス・ラミレス(Giovani Alex Dos Santos Ramírez)は、1989年5月11日メキシコのモンテレイで誕生した元プロサッカー選手です。主にフォワードや攻撃的ミッドフィールダーとしてプレーし、メキシコ代表としても長く活躍しました。メディアでは「ジオバニ・ドス・サントス」と表記・呼称されることが一般的であり、「ジオバンニ」という表記は正式な名前(Giovani)とは異なります。

経歴



クラブキャリア



サッカー選手であった父親の影響もあり、幼い頃から才能を見せたジョバニは、2001年のダノンネーションズカップU12で得点王とMVPを獲得するなど、その将来を嘱望されていました。13歳でスペインの名門FCバルセロナの下部組織「ラ・マシア」に加入し、世界トップレベルの育成環境で腕を磨きます。2005年には16歳でバルセロナBに昇格。翌2006年夏のプレシーズンツアーには早くもトップチームに帯同し、練習試合でデビューと初得点を記録しました。

2007-08シーズンには正式にトップチームの一員となり、18歳でリーガ・エスパニョーラとチャンピオンズリーグにデビューを果たします。特に、シーズン最終戦のレアル・ムルシア戦では、リーガ初ゴールを含むハットトリックを達成するなど鮮烈な印象を残し、期待の若手として注目を集めました。

しかし、翌2008年夏にイングランドのトッテナム・ホットスパーへ移籍してからは、出場機会の確保に苦労する時期が続きます。シーズン途中にチャンピオンシップ(2部相当)のイプスウィッチ・タウンへレンタル移籍したのを皮切りに、その後もトルコのガラタサライ、スペインラシン・サンタンデールへと短期間のレンタル移籍を繰り返しました。トッテナムで初めてフルシーズンを過ごした4年目の2011-12シーズンも、リーグ戦での出場はわずか7試合にとどまり、イングランドでの挑戦は彼にとって困難な道のりとなりました。

2012年夏、スペインへ戻りRCDマヨルカに完全移籍。中心選手として活躍しますが、チームは降格してしまいます。これに伴い、翌2013年夏には同じくスペインビジャレアルCFへ移籍し、再びリーガの舞台でプレーしました。2015年夏には活躍の場をアメリカ合衆国のMLSに移し、ロサンゼルス・ギャラクシーに加入。4年半の契約を結び、新たな挑戦を開始しました。

代表キャリア



ジョバニは各年代のメキシコ代表として目覚ましい実績を残しました。2005年のFIFA U-17ワールドカップでは、チームを優勝に導く活躍を見せ、大会シルバーボールとアシスト王に輝きます。2007年のFIFA U-20ワールドカップでもブロンズボールを受賞するなど、ユース年代で世界的な評価を確立しました。

A代表には2007年9月にデビュー。2009年6月の親善試合で初ゴールを含む2得点を記録しました。CONCACAFゴールドカップでは、2009年大会でチームを優勝に導き自身も大会MVPに選出。2011年大会でも決勝で勝利を決定づける4点目のゴールを決めるなど、連続優勝に大きく貢献しました。FIFAワールドカップには、2010年南アフリカ大会から3大会連続で出場。2010年大会では全4試合に先発フル出場し、チームのベスト16入りに貢献しました。

また、2012年のロンドンオリンピックには、同年代のエースとしてメキシコ代表を牽引。決勝こそ欠場しましたが、それまでの試合で3ゴールを挙げ、メキシコにとって初のサッカー競技での金メダル獲得に大きく貢献しました。

家族



ジョバニはサッカー一家に生まれました。父のジジーニョ(ヘラルド・ドス・サントス)は、1980年代から90年代にかけてメキシコ国内のクラブで活躍した元サッカー選手です。兄のエデル、弟のジョナタンもサッカー選手であり、弟のジョナタンとはロサンゼルス・ギャラクシーで共にプレーした時期もありました。

タイトル



クラブ



スーペルコパ・デ・エスパーニャ (FCバルセロナ): 2006

代表



FIFA U-17ワールドカップ (メキシコ代表): 2005
CONCACAFゴールドカップ (メキシコ代表): 2009, 2011
オリンピック 金メダル (メキシコ代表): 2012 (ロンドン)

個人



ダノンネーションズカップU12 得点王: 2001
FIFA U-17ワールドカップ シルバーボール賞: 2005
FIFA U-17ワールドカップ アシスト王: 2005
FIFA U-20ワールドカップ ブロンズボール賞: 2007
CONCACAFゴールドカップ 大会最優秀選手: 2009
CONCACAFゴールドカップ オールトーナメントチーム: 2009

国際Aマッチ出場記録: 107試合出場 19得点 (2007年-2018年)

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