ジョン・ビグスビー

ジョン・ジェレミア・ビグスビー

ジョン・ジェレミア・ビグスビー（1792年8月14日 - 1881年2月10日）は、英国出身の医師にして地質学者として名を馳せた人物です。彼は地質学の発展に大きく寄与し、特に北アメリカの植物や動物に関する研究で知られています。

生い立ちと初期の経歴

ビグスビーはイギリスのノッティンガムに生まれました。学問の道を志し、エディンバラ大学で医学を学ぶことで医師の資格を取得します。軍医としてのキャリアが始まり、1817年には南アフリカの喜望峰に赴任、その後、カナダへと移り住むことになります。カナダでは地質学への関心が高まり、1819年にはオンタリオ州のイギリスの植民地アッパー・カナダの地質に関する報告を求められ、実地調査を行います。

地質学者としての業績

1822年、ビグスビーは国境画定委員会のイギリス事務局および医療スタッフに選任されます。この役職を通じて、彼は数年間にわたり多くの重要な地質調査を実施しました。その成果は「American Journal of Science」などの著名な学術誌に発表され、彼の名声を確立することとなります。特に、彼の旅行記は1850年に『靴とカヌー』（Shoe and Canoe）として出版され、地質学の面白さを一般の人々に伝える役割も果たしました。

イギリスにおける活動

1827年に英国に戻ったビグスビーは、ニューアーク・オン・トレントにて内科医院を開業し、一時期は医師としての活動に専念します。しかし、医療の傍らでは地質学の研究も続け、ロンドンに移る1846年までその活動は多岐にわたりました。ロンドンではロンドン地質学会の会員に選ばれ、会の活動に積極的に参加します。1869年には、彼の業績が評価され王立協会のフェローに選出されるほどの存在となりました。

出版物と受賞歴

ビグスビーは古生代の化石に関する調査結果をまとめた他、1868年には『Thesaurus Siluricus』、1878年には『Thesaurus Devonico-Carboniferus』など著名な地質学関連の著作を出版しています。彼の成果は今日の地質学の基礎に大変大きな影響を与えており、その功績が評価され1873年にはマーチソン・メダルを授与されるに至りました。

ビグスビーの業績は、彼の死後も語り継がれ、現在でも彼の名を冠したビグスビー・メダルが地質学の分野で顕著な功績を残した学者に贈られています。彼の研究や活動は地質学の発展に寄与し、後の世代に影響を与え続けています。

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