ジョン・ファレル (投手)

ジョン・エドワード・ファレルのキャリア

ジョン・エドワード・ファレル（John Edward Farrell）は、1962年8月4日にアメリカ合衆国ニュージャージー州のモンマウス・ビーチで生まれた元プロ野球選手です。彼は投手としてのキャリアを持ち、その後監督としても名声を博しました。息子のルーク・ファレルもメジャーリーグで投手として活躍しています。

現役時代

ファレルは1984年にオクラホマ州立大学からドラフト2巡目全体32位でクリーブランド・インディアンスに選ばれ、入団しました。1987年にはメジャーデビューを果たし、1988年には自己ベストの14勝を記録しました。しかし、1990年に右肘を痛め、以降の2年間は現役を休止することとなりました。1993年にカリフォルニア・エンゼルスで復帰するものの、怪我前のパフォーマンスを取り戻すことはできず、1996年に現役を引退しました。

引退後の経歴

ファレルは現役引退後、オクラホマ州立大学でアシスタントコーチとしてのキャリアをスタートさせ、その後2001年から2006年までクリーブランド・インディアンスの選手育成部長を務めました。特に2003年には多田野数人の入団テストに関わり、マイナー契約を結びました。

コーチとしての成功

2006年10月17日、ファレルはボストン・レッドソックスの投手コーチに就任します。前監督のテリー・フランコーナとは現役時代からの友人であり、ファレルの指導の下、チームは2007年にリーグの防御率1位を達成し、ワールドシリーズ制覇を果たしました。選手とのコミュニケーションを重視し、無理のない起用法を採る中で、ジョン・レスターやクレイ・バックホルツといった投手をリーグのエースに育てることに成功しました。特にカッターの指導には定評がありました。様々な選手と信頼関係を築きながら、特にマニー・ラミレスからは大きな信頼を寄せられていました。

監督としての挑戦

2010年10月25日、ファレルはトロント・ブルージェイズの監督に就任します。2012年にはボストン・レッドソックスの新監督としてチームを指揮します。彼は2013年にチームを地区優勝、リーグ優勝、そしてワールドシリーズ優勝に導く快挙を成し遂げました。

2015年8月14日からはリンパ腫の治療に専念するため、シーズンの残り試合を欠場することになりましたが、同年10月には病状が寛解したと報道されました。彼の指導により、2016年と2017年もチームを地区優勝に導きましたが、両年ともディビジョンシリーズで敗北してしまい、リーグ優勝は果たせませんでした。そして2017年10月11日、ファレルは解任が発表されました。

2018年にはシンシナティ・レッズのスカウトに就任し、引き続き野球界でのキャリアを歩み続けています。ジョン・ファレルは選手として、また監督として、そのキャリアの中で数々の成果を収めた野球界の重要な人物です。

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