ジョヴァンニ・バッタリン

ジョヴァンニ・バッタリン（Giovanni Battaglin、1951年7月22日 - ）は、イタリア北部のマロースティカ出身の元自転車競技選手です。

プロとしての躍進

1972年に、若手選手の登竜門として知られる「ベビー・ジロ」（当時、ジロ・デ・イタリアのアマチュア版レース）で総合優勝を果たしたことが、彼のプロキャリアの幕開けとなりました。翌1973年にはプロのロードレース選手に転向し、その年のジロ・デ・イタリアでいきなり総合3位に入るという鮮烈なデビューを飾りました。

1979年には、ツール・ド・フランスの山岳賞（マイヨ・グランペール）を獲得し、山岳スペシャリストとしての才能を開花させました。また、バスク一周でも総合優勝を果たし、その実力を示しました。その他、ティレーノ～アドリアティコ総合3位、ジロ・ディ・ロンバルディア3位などの記録も残しています。1980年のジロ・デ・イタリアでは再び総合3位に入り、安定した実力を見せつけました。

1981年：偉業達成の年

バッタリンのキャリアにおけるハイライトは、間違いなく1981年でしょう。4月21日から5月10日まで開催されたブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を果たしたことはもちろんのこと、そのわずか3日後の5月13日に開幕したジロ・デ・イタリアにも出場するという驚くべき決断を下しました。

ジロ・デ・イタリアでは、トミー・プリム、ジュゼッペ・サローニ、シルヴァーノ・コンティーニら強豪選手との間で、激しい総合優勝争いが繰り広げられました。最終盤の第20ステージにおいて、コンティーニからマリア・ローザ（総合首位の証）を奪取し、そのまま最終第22ステージまで守り抜き、見事総合優勝を果たしました。この偉業は、1973年のエディ・メルクス以来、史上2人目となるブエルタ、ジロの同一年度制覇という快挙でした。

この偉業によって、ジョヴァンニ・バッタリンの名前は自転車競技の歴史に深く刻まれました。彼の粘り強い走り、そして二つのグランツールを制覇した精神力は、多くのファンを魅了し、後世の選手たちに大きな影響を与えました。

引退後

引退後、バッタリンは自身の名を冠した自転車ブランドを立ち上げ、自転車業界に貢献しています。彼の情熱は、現在も自転車を通じて世界中の人々に伝えられています。

自身のウェブサイト（イタリア語、英語、フランス語）
ジョヴァンニ・バッタリン - サイクリングアーカイヴス（英語）

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