ジロ・デ・イタリア 1985

1985年のジロ・デ・イタリアは、5月16日から6月9日まで全22ステージにわたって開催された、記念すべき第68回目のレースです。

概要

この年のジロ・デ・イタリアは、ベルナール・イノーとフランチェスコ・モゼールの対決という構図で大きな注目を集めました。イノーは、このシーズンで2度目のダブルツール（ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの両方を制覇すること）達成を目指しており、一方のモゼールは、前年の覇者として連覇を狙っていました。

レースは序盤から激しい展開となり、各ステージで選手たちの力がぶつかり合いました。特に重要な局面となったのは、第12ステージの個人タイムトライアルです。このステージでイノーは圧倒的な力を見せつけ、ロベルト・ヴィセンティーニからマリア・ローザ（個人総合首位の選手が着用するピンク色のジャージ）を奪い取りました。この勝利で、イノーは総合優勝に向けて大きく前進しました。

しかし、モゼールも黙ってはいませんでした。彼はその後、懸命な追い上げを見せ、第19ステージと最終ステージの個人タイムトライアルで勝利を収め、イノーとの差を縮めました。最終的に、モゼールはイノーに1分8秒差まで迫りましたが、及ばず、イノーがモゼールの追撃を退け、3年ぶり3度目の総合優勝を果たしました。

イノーの勝利は、彼の卓越した能力と戦略が結実した結果と言えるでしょう。彼は続くツール・ド・フランスでも優勝し、自身2度目となるダブルツールを達成しました。これは、自転車競技の歴史においても特筆すべき偉業として記憶されています。

結果

総合成績

マリア・ローザ保持者

各部門賞結果

詳細な結果については、公式記録をご参照ください。

まとめ

1985年のジロ・デ・イタリアは、イノーとモゼールという二人の偉大な選手による激しい戦い、そしてイノーのダブルツール達成という偉業によって、自転車競技ファンにとって忘れられないレースとなりました。このレースは、自転車競技の魅力を改めて示すとともに、スポーツの持つ感動と興奮を世界に伝えました。

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