スクラッチ (宝くじ)

スクラッチとは

スクラッチは、日本で販売されている宝くじの一種で、券面に印刷されたスクラッチ部分をコインなどで削ることで、その場で当せんがわかるインスタントくじです。手軽さと当せんの楽しみから、幅広い層に人気があります。

歴史

1984年に「インスタントくじ」として発売が開始されました。当初は銀はがし方式でしたが、2001年に現在のスクラッチ印刷方式に改められるとともに、名称も「スクラッチ」に変更されました。この変更を機に、テレビCMなどの宣伝活動も積極的に行われ、「インスタント」という名称は、現在ではほとんど使われなくなっています。

特徴

スクラッチの特徴は、その場で当せんがわかる手軽さにあります。また、1枚あたりの価格が100円、200円、300円、500円と手頃なため、気軽に購入できます。当せん金額は比較的小額なものが多いですが、その分当せん本数が多く、1万円から10万円程度の当せんが比較的出やすくなっています。ただし、一部には1000万円や2000万円といった高額当せん金が設定されたものもあります。2017年には、1等1億円の300円スクラッチが登場し、話題となりました。

以前は、当せんしなかった券に付与された通し番号で「お楽しみ賞」の抽選が行われていましたが、現在では「宝くじの日お楽しみ賞抽選番号」として、券面左下の整理番号上部に通し番号が印刷される形式に変更されています。

種類

スクラッチには、さまざまな種類のものが販売されています。主なものを以下に紹介します。

ストリームマッチ: ☆マークと?マークを削り、同じ絵柄が一致すれば当せん。
タテ・ヨコ・ナナメ: 3x3マスのどれか一列に同じ等級が3つ並べば当せん。
トライアングルチャンス: 三角形の枠の中のいずれか一列に同じ絵柄が3つ揃えば当せん。
トリプルマッチ: A,B,Cの3列で、横一列に同じ絵柄が3つ出れば当せん。
パズルスクラッチ: ゲーム1またはゲーム2の枠に同じ絵柄が出れば当せん。
ペアマッチ: 各枠の中で同じ絵柄が揃えば当せん。
ラッキー3: 6マスに同じ等級または図柄が3個出れば当せん。
ラッキー迷路: 迷路を削り、矢印に従って進み、金額が出たら当せん。

注意点

過去には、スクラッチの絵柄の解釈を巡って誤解が生じたケースがありました。「ラッキー3」というスクラッチで、「同じ絵柄が3つそろえば当たり」と表記されていたため、L字型やV字型に同じ絵柄が3つ並んだ場合でも、当せんではないと誤解されることがありました。その後、表記が「3つそろえば当たり」から「3個出れば当たり」に変更されました。

また、スクラッチの表面には「すべてけずってください」という文言が記載されています。これは、故意に一部分を削らないことで運営側に不都合が生じるのを防ぐためのものです。

イメージキャラクター

スクラッチのイメージキャラクターとしては、「ケズリス」というコインを持ったリスがいます。また、過去には山口智子、ユースケ・サンタマリアなどのタレントがCMに起用されていました。近年では、人気アニメや漫画のキャラクターを起用したスクラッチも多く販売されています。

その他の情報

スクラッチには、賞金条件などによって特別な別称が付けられることがあります。例えば、1等1000万円のスクラッチには「グランドスクラッチ1000万」、1等2000万円のスクラッチには「ビッグトレジャー2000万」、1等5000万円のスクラッチには「ジャンボスクラッチ」といった名称が使われることがあります。

スクラッチは、手軽に楽しめる宝くじとして、これからも多くの人に親しまれていくでしょう。

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