スコット・エアー

スコット・アラン・エアー（Scott Alan Eyre, 1972年5月30日 - ）は、カリフォルニア州イングルウッド出身の元プロ野球選手（投手）。左投左打。
弟のウィリー・エアーも元メジャーリーガー（右投手）です。

経歴

1991年のMLBドラフト9巡目でテキサス・レンジャーズから指名されプロ入り。しかし、メジャーへの道のりは決して順風満帆ではありませんでした。マイナーリーグでの移籍を経て、1997年にシカゴ・ホワイトソックスでようやくメジャーデビューを果たします。

メジャーデビューイヤーは先発として11試合に登板し4勝を挙げたものの、防御率は5点台。翌1998年も先発・リリーフ両方で起用されますが、成績は改善しませんでした。1999年にはリリーフ専任となりますが、防御率は7点台と結果を残せず、苦しい時期を過ごします。

2000年は13試合に登板し、わずかに改善の兆しを見せるも、防御率は6点台。メジャー定着は依然として厳しい状況でした。2001年からはトロント・ブルージェイズへ移籍。17試合の登板機会を得て、防御率3.45、2セーブを記録し、ようやくメジャー定着の足がかりを掴みます。

2002年はブルージェイズでリリーフとしてフル回転し49試合に登板。シーズン途中にサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍すると、移籍後は防御率1点台と目覚ましい活躍を見せました。

2003年はジャイアンツで年間を通してプレイし、自己最高の74試合に登板。防御率も3点台を記録し、左のワンポイントとしてチームに貢献します。2004年はさらに登板数を増やし83試合に登板。防御率は4点台ながらも対左打率.200を記録し、ランナーの生還阻止率も約77.8%と高い数字を残しました。この頃から左右に関わらず登板機会が増え、チームに欠かせないリリーフ投手として活躍しました。

2005年には、登板試合数は5年連続で自己ベストを更新し、防御率も2点台に下降。リーグを代表するリリーフ投手としての地位を確立します。2006年からはシカゴ・カブスへ移籍し、74試合に登板、防御率3.38と安定した成績を残しました。

2008年は故障に悩まされ、若手の台頭もあり登板機会が減少。8月には戦力外通告を受けますが、直後にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍。移籍後は防御率1.88と好投し、チームのワールドシリーズ制覇に貢献しました。

2010年1月7日、現役引退を表明。

投球スタイル

フォーシームとスライダーを中心に、三振を奪うピッチングが特徴。右打者に対してはチェンジアップが有効でした。ジャイアンツ時代に防御率が大幅に改善された要因として、フライボールピッチャーとしてのスタイルが挙げられます。本拠地のオラクル・パーク（当時はSBCパーク）は球場が広く、海からの風の影響で本塁打が出にくいという特性も有利に働きました（カブス移籍後の2006年に被本塁打が急増したことからも、この影響が伺えます）。

詳細情報

年度別投手成績は省略

背番号

36 (1997年 - 2000年)
29 (2001年 - 2002年途中)
49 (2002年途中 - 2004年)
47 (2005年 - 2009年)

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