スコティッシュ・プレミアシップ

スコティッシュ・プレミアシップ（Scottish Premiership）は、スコットランドにおけるプロサッカーリーグであり、現在、12のクラブが参加しています。このリーグは、毎シーズン38試合を行い、チームの順位を決定します。

概要

このリーグは、2013年にスコティッシュ・プレミアリーグとスコティッシュ・フットボールリーグが統合されて設立されました。スコティッシュ・プロフェッショナル・フットボールリーグ（SPFL）の最高位のリーグとして位置づけられています。競技はセルティックFCとレンジャーズFCの2強時代が続いており、他のクラブとはかなりの実力差があります。

2021−22シーズンからはシンチ・プレミアシップ（cinch Premiership）という名称が用いられていますが、それ以前にはラドブロークス・プレミアシップ（Ladbrokes Premiership）として知られていました。

大会形式

リーグは毎年8月に開始され、翌年の5月までシーズンを通じて行われます。全38節、合計228試合が予定されており、各クラブは勝利すると3ポイント、引き分けで1ポイントを獲得します。敗北した場合はポインとが付与されません。最終順位は獲得したポイント、得失点差、総得点によって決定されるため、シーズン終了時に最も多くのポイントを得たチームがリーグチャンピオンとなります。

もし勝ち点、得失点差、当該チーム間の得失点差が全て同じになった場合には、中立地でのプレーオフが行われることがあります。ただし、これが開催されるのは、リーグタイトル、国際大会への出場、降格などに影響を与える場合に限定されています。

スプリット方式

2000-01シーズンからは、12チームによるリーグが構成されています。1980-90年代までは総当たり戦で44試合を行っていましたが、試合数の多さが問題視され、その後スプリット方式に移行しました。この方式では、第1節から第33節までは各クラブが3回総当たりで戦い、その結果に基づいて上位6クラブと下位6クラブに分けられます。

第34節以降は、各グループ内で1回の総当たり戦を行い、最終的なポイントで順位が確定します。前半戦でのポイントはそのまま持ち越されますが、トップ6とボトム6の間で順位が入れ替わることはありません。このため、7位のチームが6位のチームに勝ち点で勝るという事態も生じることがあります。

昇格と降格

シーズン終了時に最下位のチームはスコティッシュ・チャンピオンシップ（2部リーグ）に降格します。また、チャンピオンシップの優勝クラブは、プレミアシップに昇格する権利を得ますが、優勝したクラブが参加基準を満たしていなければ昇格は認められません。11位のチームは、チャンピオンシップ2位から4位のクラブとの入れ替え戦に参加し、勝者が翌シーズンのプレミアシップでプレーします。この入れ替え戦はSPFL発足時から続けられており、最大2チームが昇降格します。

UEFA大会への出場権

UEFA主催の大会における出場枠は、UEFAランキングによって変動します。2018-19シーズン以降、プレミアシップの優勝クラブはUEFAチャンピオンズリーグの予選に進出できる権利を得ます。また、2位と3位のクラブはUEFAヨーロッパリーグの予選に進出します。スコティッシュカップの優勝チームも、ヨーロッパリーグの予選への出場権を獲得します。

クラブの財政格差

スコティッシュ・プレミアシップには、クラブ間の大きな財政格差が存在しています。例えば、2017年の調査によれば、セルティックFCの選手1人あたりの賃金は735,040ポンドで、伝統的なライバルのレンジャーズFCは329,600ポンド、アバディーンFCは136,382ポンドと大きな差があります。この賃金格差はスコットランドリーグの中でも顕著であり、全18リーグ中、3番目に大きな差を誇ります。

このように、スコティッシュ・プレミアシップは数々の特異な要素を持ったリーグであり、参加クラブの多様性や競技形式の工夫によって、毎シーズンサッカーファンを楽しませています。

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