スコフィールドバラックス

スコフィールドバラックスについて

スコフィールドバラックスは、アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島の中央部、ワヒアワという町に位置するアメリカ陸軍の基地です。広大な敷地は約72平方キロメートルにも及び、第25歩兵師団をはじめとする多くの部隊が駐屯しています。約1万6千人もの人々がここで勤務しており、ハワイにおける重要な軍事拠点の一つとなっています。

この基地の名前は、南北戦争で活躍した北軍のジョン・マカリスター・スコフィールド少将に由来します。隣接するウィーラー陸軍航空基地や、ホノルル市内にあるフォート・シャフターとともに、ハワイに存在する三つの主要な陸軍基地を構成しています。

歴史

スコフィールドバラックスの歴史は、アメリカ合衆国がハワイを併合する以前にまで遡ります。当時はワイアナエ・ウカと呼ばれていたこの地域は、1872年にスコフィールド中将がハワイを訪問した際、その軍事的・地理的重要性が認識されました。中将は、ウィリアム・マッキンリー大統領に軍事基地の建設を進言しましたが、当時の技術では水資源の確保が難しかったため、計画は見送られました。

その後、1908年にジョセフ・キャスナー大尉が中隊を率いてワイアナエ・ウカ地域に駐屯を開始しました。この駐屯地は、キャスナー村やレイレフアバラックなど様々な名前で呼ばれましたが、1909年に国防省によって正式にスコフィールドバラックスと命名されました。しかし、当時はまだテントなどが設置された程度で、本格的な陸軍基地とは言えませんでした。

1920年になると、ハワイがアメリカ陸軍の正式な管轄区となり、国防省は本格的な陸軍基地の建設を決定しました。水資源の問題は、水道や貯水池、ダムの建設によって解決されました。1938年には、スコフィールドバラックスの人口は14,000人を超えるまでになりました。

太平洋戦争が勃発した1941年には、第24歩兵師団と第25歩兵師団がスコフィールドバラックスを作戦拠点としたため、人口は急増し、一時的に200万人を超える大所帯となりました。終戦後、両師団は日本へ移動し、人口は2,000人程度まで減少しましたが、1954年に第25師団のみが再び戻ってきました（第24師団は解散）。

2022年現在では、軍事諜報を専門とする第500軍事情報旅団が駐屯しています。

基地内のニワトリ

スコフィールドバラックスの基地内には、約300羽（2015年推定）ものニワトリとその雛が生息しています。これらのニワトリがどのようにして基地内に住み着いたのか、その正確な経緯や所有者は不明です。おそらく、過去に居住者が持ち込んだものが逃げ出し、繁殖したと考えられています。

陸軍広報部やハワイ州農務省は、これらのニワトリを捕獲して持ち帰ることは許可しているものの、病原菌や寄生虫を持っている可能性があるため注意が必要であると述べています。

外部リンク

アメリカ陸軍ハワイ（英語）

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