スズキ・GSX400E

スズキ GSX400E：進化を遂げたネイキッドバイク

スズキGSX400Eは、1980年代初頭にスズキが製造販売していたネイキッドタイプのオートバイです。同社のGS400シリーズの後継として登場し、空冷並列2気筒エンジンを搭載する点は共通していますが、バルブ数が2バルブから4バルブへと進化しています。この進化は、よりパワフルで高性能なエンジンを実現することに貢献しました。

スズキの車名命名規則では「GS」は4サイクルスーパースポーツを表し、「X」は4バルブエンジンを示す記号です。GSX400Eは、GS400シリーズの最終モデルであるGS400E-2の後継機種として1980年に発売されました。

登場から間もない1981年にはマイナーチェンジが行われ、フロントブレーキがシングルディスクからダブルディスクへと強化され、より高い制動力が得られるようになりました。同時に、タイヤも扁平タイヤへと変更され、操縦安定性が向上しました。

そして1982年、GSX400Eは大きな転換期を迎えました。GSX400Eカタナとして名称変更され、エンジンやフレームといった主要な構成部品はそのままに、外装デザインが大きく変更されました。

このデザイン変更は、当時話題となったGSX1100EZやGSX250Eと共通するシャープでエッジの効いたスタイルを採用し、これにより「カタナ」のサブネームが与えられ、スズキのカタナシリーズの一員となりました。特徴的なスタイリングは多くのライダーを魅了し、GSX400Eカタナはシリーズの中でも特に高い人気を誇るモデルとなりました。

さらに、1983年にはビキニカウルを装備した派生モデルが追加され、よりスポーティなスタイルを楽しむことが出来るようになりました。しかし、この1983年をもってGSX400Eシリーズは生産終了となりました。

GSX400Eシリーズと同時期には、4気筒エンジンを搭載したGSX400Fもスズキから発売されていました。GSX400EとGSX400Fは、異なるエンジン形式を持つことで、それぞれの魅力を持つラインナップとして展開されました。GSX400Eは2気筒ならではの扱いやすさと、カタナモデルの魅力で、多くのライダーから支持を集めました。

GSX400Eのモデルバリエーションは以下の通りです。

1980年：GSX400E（GS40X型）
1981年：GSX400E-2（GS40X型）
1982年：GSX400E-3（GK51C型）
1983年：GSX400E-4（GK51C型）
1983年：GSX400ES-4（GK51C型）ビキニカウル装備

GSX400Eは、そのスタイリッシュなデザインと扱いやすいエンジン、そしてカタナシリーズとしての歴史的意義から、現在でも根強い人気を誇るスズキを代表する名車の一つといえるでしょう。

関連車種

スズキ GS400E (先代モデル)
スズキ GSX400F (同時期の4気筒モデル)
スズキ GSX400Sカタナ (後継となる水冷4気筒モデル)
* スズキ カタナ シリーズ (GSX1100SやGSX750Sを含むシリーズ)

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