スタ☆メン

情報番組『スタ☆メン』：人々の営みと社会の縮図

2005年10月2日から2007年3月25日まで、フジテレビ系列（一部地域を除く）で放送された『スタ☆メン』は、視聴者から高い人気を博した情報番組でした。キャッチコピーは「ニュースのスパイスは、“人”でした。」その名の通り、毎週日曜日の夜に、その週の出来事を“人”という視点から深く掘り下げていく番組でした。

華麗なる司会陣とレギュラー陣

番組の顔を務めたのは、阿川佐和子さんと爆笑問題（太田光・田中裕二）さん。阿川さんの落ち着いた語り口と、爆笑問題のお二人による軽妙なトークが絶妙なバランスを生み出していました。情報ブースキャスターはフジテレビアナウンサーの渡辺和洋さんが担当。さらに、池上彰さん、橋下徹さん（当時弁護士）、宮崎哲弥さん、森永卓郎さんといったそうそうたる顔ぶれがレギュラーとして出演し、多角的な視点からニュースを解説しました。モデルの押切もえさん、女優の吹石一恵さん、田丸麻紀さんらも3週交代で出演し、番組に華を添えていました。

多彩なコーナーと視聴者の共感を呼んだ企画

『スタ☆メン』は、複数の魅力的なコーナーで構成されていました。中でも人気だったのは、その週の注目人物に焦点を当てた「イチ☆メン」です。新聞の一面を彷彿とさせる構成で、ゲストを招き、様々な角度から話題の人物像に迫っていきました。また、週末に起こったニュースを分かりやすく解説する「週末の出来事（時事☆メン）」も人気コーナーでした。

番組初期には、「スタ☆コメ」「スタ☆メンSTORY」「スタ☆メン図鑑」「スタ☆メンJAPAN」「スタ☆メン奉行」などのコーナーがあり、それぞれ独自の切り口で視聴者を魅了しました。特に「スタ☆メン図鑑」は、一般の人物に密着したドキュメンタリー風コーナーとして注目を集め、視聴者の共感を呼びました。「スタ☆メン奉行」では、時事問題について出演者が「YES」「NO」でジャッジし、Yahoo!JAPANのアンケート結果と照らし合わせるという、斬新な試みも行われました。

2006年9月24日からは番組名を『週刊人物ライブ スタ☆メン』から『スタ☆メン』に変更。リニューアルに伴い、いくつかのコーナーが廃止または統合されました。新たな試みとして、「つっこみジャーナル」がスタート。出演者による鋭いツッコミとYahoo!JAPANのアンケート結果を組み合わせた構成で、視聴者を引き込みました。エンディングでは、太田さんがニュースをパネルで紹介する「太田のSPOT光」で笑いを誘う演出も人気でした。

番組キャラクターとして「スタ☆メンくん」と「つっこみ太郎」が登場。CM前後に登場する「スタ☆メンくん」は、リニューアル後の「つっこみジャーナル」では「つっこみ太郎」にバトンタッチしました。

高視聴率と番組終了

『スタ☆メン』は、特に関西地区、名古屋地区で高い視聴率を獲得し、関東地区でも最高視聴率15.1％を記録しました。しかし、その後は視聴率が低迷。番組は、2007年3月25日に惜しまれつつ終了しました。

番組終了の要因としては、前番組『発掘!あるある大事典II』のデータ捏造問題の影響が指摘されています。2007年1月21日と28日の放送は、2時間15分スペシャルとして放送されましたが、この問題は番組の終焉を早める大きな要因となったと言われています。

スタッフと制作体制

『スタ☆メン』のスタッフの多くは、前番組『情報ライブ EZ!TV』から引き継がれていました。フジテレビと関西テレビの共同制作体制の下、番組制作、ネット配信はフジテレビ、スポンサーセールスは両局が共同で行うという体制でした。

まとめ

『スタ☆メン』は、個性豊かな出演者、多彩なコーナー、そして視聴者参加型の企画など、様々な要素がうまく融合した情報番組でした。番組は終了しましたが、その革新的な試みと高いエンターテイメント性は、多くの視聴者の記憶に深く刻まれています。 番組のコンセプトであった“人”への深い洞察と、社会現象への鋭い視点が、視聴者に多くの気づきを与えたことは間違いありません。番組終了後も、その影響は、後続の情報番組に受け継がれ、現在に至っていると言えるでしょう。

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