スタッド・ピエール＝モーロワ

スタッド・ピエール＝モーロワ

スタッド・ピエール＝モーロワは、フランスのオー＝ド＝フランス地域圏、具体的にはノール県ヴィルヌーヴ＝ダスクに位置する多目的スタジアムです。リールに拠点を置くサッカーチームLOSC（リール・オリンピック・スポーツ・クラブ）の新たなホームスタジアムとして機能しています。このスタジアムは、国内外で多様なスポーツイベントやコンサートの開催にも対応できる設計がなされています。

スタジアムの設立と規模

スタッド・ピエール＝モーロワの建設は2009年に始まり、2012年7月に完成しました。最大で50,186人を収容できるこのスタジアムは、サッカーだけでなく、ラグビー、テニスなどのスポーツイベントにも対応しており、コンサート等の文化イベントのための施設としても利用可能です。スタジアム内部には、ホテルやレストランも併設され、エンターテイメントの要素を強化しています。スタジアムの建設にかかった総費用は6億1800万ユーロで、そのうち約2億8200万ユーロがスタジアム本体の建設費用に充てられました。

名称の変更とその影響

スタジアムの名称は、2013年6月21日にリール・メトロポール都市共同体議会によって、元リール市長で元首相のピエール・モーロワにちなんで改められました。この決議は彼の死去に伴うもので、リール市民の間で多くの異論が噴出しました。反対運動や署名活動も行われた結果、決議の撤回は実現しなかったため、現在もスタジアムは彼の名を冠した名称で呼ばれています。サッカーファンの中には、以前のスタジアム名を引き続き使用する動きも見られます。

スタジアムの歴史的背景

このスタジアムの要となるLOSCは、過去にグリモンプレ・ジョリという老朽化したスタジアムを利用していましたが、2005年に改築を断念し、その後はスタジアム・ノール・リール・メトロポールを暫定的に使用していました。しかし、この仮スタジアムも収容力や基準面での不足が課題となり、新たなスタジアムの建設が必要とされました。
2008年には、開閉式の屋根と移動式のグラウンドを備えたスタジアムのデザインが承認され、これは当時の最新技術を取り入れたものです。予定よりも少し遅れて2012年8月17日にこけら落としが行われ、その後すぐにUEFA EURO 2016の開催地の一つとなりました。この大会では準々決勝を含む6試合が行われ、スタジアムの注目度は高まりました。さらに、2024年のパリオリンピックでは、ハンドボールの決勝トーナメントやバスケットボールの予選リーグがこのスタジアムで実施される予定です。

外部リンク

• - スタジアム公式サイト（フランス語）

もう一度検索