スターむりむりショー

1974年、水曜の夜を彩った歌と笑いのステージ『スターむりむりショー』

1974年4月3日から9月25日まで、日本テレビ系列で放送されたバラエティ番組『スターむりむりショー』。毎週水曜19時からの30分間、多くの視聴者を魅了したこの番組は、全26回にわたる放送で、歌とゲームが一体となった、明るく楽しいエンターテインメントを提供していました。

番組の舞台は、日本工学院専門学校蒲田キャンパスに併設されたホール。公開収録形式で、毎回3組から4組のゲスト歌手が登場し、自慢の歌声を披露しました。そして、歌だけでなく、賞品がもらえるゲームにも挑戦。歌手たちの真剣な歌声と、ゲームに挑む姿、そして、その周りの賑やかな雰囲気は、視聴者に忘れられない思い出を残したに違いありません。

番組を盛り上げたのは、個性豊かな出演者たちです。司会を務めたのは、当時日本テレビアナウンサーとして活躍していた徳光和夫氏。軽妙なトークで番組を進行し、出演者や観客と一体となった雰囲気を作り出していました。また、人気女優の由美かおる氏も出演。彼女の存在感と魅力は、番組に華やかさを添えていました。さらに、当時「横山プリンとアラモード」として活躍していた、横山プリン氏、高井ギャラ氏、松原秀樹氏の3人も出演。彼らの軽快なパフォーマンスは、番組に活気を与えました。

音楽面では、高橋達也と東京ユニオン、宮間利之とニューハードといった実力派の演奏家たちが番組を支えました。彼らの卓越した演奏は、歌手の歌声をさらに引き立て、番組全体に質の高い音楽性を提供しました。

そして、番組を象徴する存在として忘れてならないのが主題歌「ジャンポ」です。作詞は伊藤アキラ氏、作曲は森田公一氏、そして歌は由美かおる氏が担当しました。この曲は、由美かおる氏のシングルレコードとしてもリリースされ、大きな人気を博しました。『スターむりむりショー』では、この「ジャンポ」の替え歌を視聴者から募集する企画も行われ、採用された作品は番組のオープニングで由美かおる氏によって歌われました。さらに、シングルレコードのB面曲「ドン・ズバ」のインストゥルメンタル版は、番組内のゲームのBGMとして使用され、一時期はオープニングテーマとしても用いられるなど、番組に深く関わっていました。

『スターむりむりショー』は、歌とゲーム、そして個性豊かな出演者たちが織りなす、明るく楽しいバラエティ番組でした。当時の視聴者にとって、水曜の夜を彩る、かけがえのない存在だったことでしょう。番組の放送終了から年月が経ちましたが、その記憶は、多くの人々の心に今も鮮やかに残っているはずです。番組資料や当時の新聞記事などを参考に、番組の全貌に迫ってみました。

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