スタートレック:エンタープライズ

スタートレック：エンタープライズ

『スタートレック：エンタープライズ』（英: Star Trek: Enterprise、略称 ENT）は、アメリカのSFテレビドラマで、スタートレックフランチャイズの5番目の作品です。このシリーズは全98話から成り、その物語には2063年の異星人との初接触から約90年後の2151年を舞台にしています。

あらすじ

物語は、地球のオクラホマ州ブロークンボゥにクリンゴンの宇宙船が不明な存在に追われて墜落するところから始まり、ジョナサン・アーチャー大佐が指揮する地球連合宇宙艦隊の人類初の深宇宙探査船「エンタープライズ NX-01」が登場します。彼は生存者を救うためにクリンゴン領に向かうが、その行動が「時間冷戦」という複雑な歴史の改変を引き起こす結果となります。

舞台設定

本作は2001年に放送が開始され、カーク船長が活躍する「宇宙大作戦」の約100年前、惑星連邦が設立される前の22世紀を描いています。アーチャー船長とそのクルーの冒険は、映画『ファーストコンタクト』から『宇宙大作戦』の間の時間を直接描写した初めての例です。

時間冷戦

シリーズの大部分は、カバルや球体創造者など、多様な勢力が時空を利用して歴史を改ざんしようとする対立を中心に展開します。この「時間冷戦」は第3シーズンまでの主要なテーマとなっていましたが、制作上の困難から第4シーズンの初めにストーリーは完結しました。

関与する勢力

• - カバル: 22世紀から活動するスリバン人の組織です。
• - 球体創造者: 限定的な未来視やタイムトラベルが可能な種族です。
• - 惑星連邦: 31世紀の人類の集合体です。

製作背景

本作はアメリカで初めて「スタートレック」という名前を使わずに放送されたシリーズであり、当初のタイトルは「Enterprise」でした。シリーズ全体の設定を新たにし、視聴者は予備知識なく楽しむことが可能となりました。テーマ曲はラッセル・ワトソンが担当し、歌詞付きのオープニング曲を持つことが特徴です。また、視聴率は低迷し、過去の作品のキャラクターを登場させる試みはされましたが、最終的に2005年に放送が終了しました。

主要キャラクター

• - ジョナサン・アーチャー: (演: スコット・バクラ) 地球人男性で船長。
• - トゥポル: (演: ジョリーン・ブレイロック) バルカン人女性、副司令官。
• - チャールズ・タッカー三世: (演: コナー・トリニアー) 機関部長。
• - マルコム・リード: (演: ドミニク・キーティング) 保安部長。
• - トラヴィス・メイウェザー: (演: アンソニー・モンゴメリー) 操舵士。
• - ホシ・サトウ: (演: リンダ・パク) 通信士。
• - フロックス: (演: ジョン・ビリングズリー) 医療部長。

エピソード

本作には全4シーズンにわたるエピソードがあり、興味深いストーリーとキャラクターの成長が描かれています。当初、視聴者からの反応が乏しかったため、シリーズが打ち切りに至った経緯や、その後の関連作品がファンの間で語り継がれています。最終話では歴代キャラクターたちのナレーションが挿入され、シリーズ全体の結びつきを感じさせる演出が光りました。シリーズのファンにとっては、多くの思い出と議論を呼び起こす作品となっています。

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