スターリン暴落

スターリン暴落とは

スターリン暴落（スターリンぼうらく、英: Stalin break）とは、1953年3月5日にソビエト連邦の最高指導者であったヨシフ・スターリンが死去したことが引き金となり、株価が急落した出来事を指します。日本ではこの暴落は「スターリン・ショック」とも呼ばれています。

背景

1952年末、日本経済は朝鮮特需によって戦後復興の最盛期を迎えており、株式市場も活況を呈していました。しかし、1953年の始まりと共に、ソ連の指導者スターリンが健康を害したとの情報が広まり、その後の動向が注目されることとなります。

1953年3月1日、スターリンは重要な側近たちと会食後、脳卒中で倒れ、4日後の3月5日には74歳で死去しました。このニュースはソビエト社会主義陣営の各国に衝撃を与えました。また、スターリンの死去は日本においても大きな影響を及ぼしました。

株価の下落

日本では、3月4日にスターリンが重体とのニュースが流れ、翌日の新聞では死去が報じられると、日経平均株価は急落しました。1953年3月5日の市場では、株価が前日比37円80銭安の344円41銭となり、下落率は10.00%に達しました。これは当時最大の下落率であり、その後34年間にわたり破られることはありませんでした。この長期的な影響をもたらした要因には、再び政策転換が行われるとの期待とともに、軍需関連株が大きく売られたことが影響しています。

特に、朝鮮戦争の早期終結が予想される中、日本経済を支えていた軍需関連の需要が収束する懸念が広まったため、主力株も含めて大規模な売りが出たのでした。

スターリン暴落のその後

スターリンの死による株価暴落の翌日、3月6日には日経平均株価が急反発し、戦後8番目の上昇率6.31%を記録して361円88銭まで回復しましたが、この暴落の影響は長期にわたり続きました。

その後の株式市場では、1953年3月30日に再び下落率6.73%を記録し、318円96銭まで落ち込むなど、株価は徐々に低迷していきました。特に1953年5月21日から6月3日までの間には12営業日連続で続落し、これは当時2番目に長い下落期間でした。この間にも、総合的に8.29%という下落を経験しました。

経済への影響とその後

1953年7月27日、朝鮮戦争の停戦が宣言されると、これまで日本を支えていた朝鮮特需が終息し、経済的な反動から不況期に突入します。その後は神武景気の到来が待っていました。このように、スターリンの死去を契機に引き起こされた株価暴落は、日本経済に一時的なショックを与えましたが、長期的な影響を考慮すると、歴史的な転換点とも言えるでしょう。

脚注

この歴史的な出来事を通じて、横のつながりや経済の流れがどのように変化していくのかを考える必要があります。また、その後の経済状況や関連する歴史的な出来事にも目を向けることが重要です。

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