スター・ウォーズ/フォースの覚醒

スター・ウォーズ／フォースの覚醒

『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』（原題：Star Wars: The Force Awakens）は、2015年に公開されたアメリカのSF映画である。J・J・エイブラムスが監督を務め、ルーカスフィルムとエイブラムスの会社バッド・ロボット・プロダクションズが制作、配給はウォルト・ディズニー・スタジオが行った。これは「スター・ウォーズ」続三部作（シークエル・トリロジー）の第1作目であり、全体としては「スカイウォーカー・サーガ」の7作目に当たる。

概要

本作の物語は、旧三部作の後日談として位置づけられ、ルーク・スカイウォーカーがダース・ベイダーを救った後の数十年後を描いている。壊滅した銀河帝国の残党として新たに結成された『ファースト・オーダー』が、銀河全体に再び脅威を及ぼそうとしている。一方で、ルークの妹であるレイア・オーガナが中心となり結成された『レジスタンス』がこの脅威に対抗し、物語は彼らとファースト・オーダーとの戦いを中心に進行する。新世代のキャラクター、特にレイとカイロ・レンの関係が重要なテーマとなっている。

この映画は、ディズニーがルーカスフィルムを買収した後に制作された初めての作品でもあり、アメリカではPG-13に指定された。

ストーリー

遠い昔、遠い銀河系で、エンドアの戦いから約30年の時が経過した。最後のジェダイとして知られるルーク・スカイウォーカーが姿を消し、その間に新たな組織『ファースト・オーダー』が台頭してきた。彼の双子の妹レイアは、ファースト・オーダーに対抗すべく『レジスタンス』を指揮し、ルークの行方を追っていた。

レジスタンスのパイロットであるポー・ダメロンは、ルークの居場所を示す地図を入手しようと、砂漠の惑星ジャクーで探検家のロー・サン・テッカに接触する。この地図は、ポーが保護すべき重要な情報にあたるが、ファースト・オーダーのカイロ・レンに阻まれ、彼は捕虜にされてしまう。

彼の相棒BB-8は地図を保存し、逃げるよう指示され逃げ出す。平行して、ジャクーでゴミ漁りをしているレイがBB-8と出会い、二人は意気投合する。最終的にフィンと名乗るストームトルーパーのFN-2187がポーを救出し、二人で脱走を試みる。

物語は新しい仲間たちがファースト・オーダーの脅威に立ち向かう様子を描き、特にレイが自身の運命を受け入れていく過程が強調される。それと同時に、彼女がルークの後継者として成長していく姿が描かれ、フォースも目覚めることになる。

キャラクターと配役

本作には多くのキャラクターが登場する。主なキャストの中には、レイを演じるデイジー・リドリー、フィンを演じるジョン・ボイエガ、ポー・ダメロンを演じるオスカー・アイザックが含まれる。また、カイロ・レンを演じるアダム・ドライバー、レイア姫を演じるキャリー・フィッシャー、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルなど、旧三部作のキャラクターもカムバックし、物語に厚みを加えている。

制作背景

本作の制作は2012年10月にウォルト・ディズニー・カンパニーがルーカスフィルムを買収したことで始まり、エイブラムスの監督就任が決まった。新たな三部作の始まりとして大きな期待が寄せられ、エイブラムスとローレンス・カスダンが脚本を手掛けた。ルーカスフィルムの元々のビジョンからは離れたものになったが、シリーズを復活させる重要な作品となった。

公開と評価

本作は2015年に全世界で公開され、米国市場での興行収入は5700万ドルを稼ぎ出し、公開初日には1億2500万ドルを記録。その後も大ヒットを続け、日本でも116億円を超える興行収入を達成した。批評家からは高評価を受け、Rotten Tomatoesでは95%の支持率を得るなど、映画としての実質的な成功を収めた。

『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』は、シリーズの新たな幕開けを告げる作品として、オリジナルファンにも新たなファン層にも広く受け入れられる結果となった。

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