ステッピングステージ

ステッピングステージとは

『ステッピングステージ』は、1999年にジャレコがリリースした業務用音楽ゲームです。略称は「ステステ」や「ステ」と呼ばれています。

コナミ(後のコナミデジタルエンタテインメント)の『BEMANI』シリーズに対抗して開発された本作は、『Dance Dance Revolution』(DDR)を強く意識したゲームシステムが特徴です。ここでは、PlayStation 2用ソフト『ステッピングセレクション』についても合わせて解説します。

ゲーム概要

『ステッピングステージ』は、横並びの3つのモニターが特徴的な大型筐体でプレイします。左右のモニターには、プレイヤーごとのシーケンス、得点、テンションメーターが表示され、中央のモニターにはビデオクリップが表示されます。

左右のモニターは19インチ縦置き、中央は29インチ横置きです。業務用、家庭用ともに日本国内のみで販売され、海外版は存在しません。ただし、個人輸入によって海外のロケーションでプレイできるケースも稀にあります。

基本ルール

ゲームの基本的なルールは、DDRと同様に、曲に合わせて現れるシーケンスに合わせて、足元のパネルを踏むというものです。ただし、DDRのような矢印ではなく、2本のライン上に赤・青・黄の3色の足型(または玉型)のシーケンスが表示されます。

左右それぞれの色のパネルをタイミングよく踏むことで、テンションメーターが上昇し、逆にタイミングを誤るとテンションメーターが下がります。判定は、タイミングの良い順に「Cool!」「O.K!」「Oh!NO!」「Miss...」の4種類です。

「Cool!」が連続するとCOMBOがカウントアップされ、10COMBO以上で「Yeah!」に変化します。「O.K!」以下の判定を出すとCOMBOはリセットされます。また、シリーズ2以降では「Cool!/Yeah!」の判定が「金Cool!/Yeah!」「銀Cool!/Yeah!」の2段階に細分化されています。

曲終了時にテンションメーターが青色部分に到達していればステージクリア、到達していなければゲームオーバーとなります。ステージクリア時には、全ての判定が「Cool!/Yeah!」の場合は「Perfect!」、「Cool!/Yeah!」と「O.K!」のみの場合は「Fantastic!」、それ以外の場合は「Good Job!」と表示されます。

クリアデータ表示では、全ての判定のカウント数とそれに対する評価がLV0～10の形で表示されます(2のみLV10の時はLV KING)。一定ステージをクリアすると、エキストラステージに進むことができます。

シリーズ展開

ステッピングステージ

初代にあたるバージョンで、「VJステッピングステージ」と呼ばれることもありました。2ヶ所同時踏みのシーケンスは必ず左右に振られているのが特徴です。

ステッピングステージSpecial

初代の改良版で、HEATレベルやRegular/Specialモードが新設されました。Specialモードでは、左右のどちらかが2つ同時押しの譜面が登場します。収録曲は初代と同じですが、「ジンギスカン」にボーカルが追加されています。

ステッピングステージ2 SUPREME

大幅に改良されたメジャーバージョンアップ版です。「Eat You Up」「TORA TORA TORA」「TRY ME」などのユーロビート系の曲が多く、KEEP COMBOシステムやCHALLENGEモードが導入されました。

ステッピング3 SUPERIOR

タイトルが改題されたバージョンで、avex trax、BMG JAPANと提携しました。ALL MUSICモードが新設され、ステージごとの難易度選択が可能になりました。

ステッピングセレクション

PlayStation 2用ソフトとして発売された家庭用移植版です。業務用版のシステムをベースに、各シリーズの収録曲を抜粋して収録しています。段位認定モードも搭載されています。家庭用テレビでのプレイを想定しているため、ゲーム画面は1画面で表示されます。業務用版と異なり、ステップポイントが上下に変動します。

ゲームモード

• - BASIC (STANDARD)：基本的なモード。2ライン×3色のシーケンスを踏みます。
• - FREE (FREE STEP)：1ラインで、色さえ合っていれば左右どちらのパネルを踏んでも良いモード。
• - CHALLENGE：譜面が分岐するモード。達成度に応じて譜面が変化します。
• - TWIN：12枚のパネルを踏むモード。DDRのDOUBLEに相当します。
• - LICENSE：段位認定モード。
• - ALL MUSIC：全曲選択モード。ステージごとの難易度を選択できます。

ゲームスタイル(Specialのみ)

• - Regular：初代の譜面を引き継いだもの。同時踏みは左右に振られます。
• - Special：左右どちらかの同時踏みを採用したトリッキーな譜面。

ゲームレベル

• - EASY：非常に簡単なレベル。
• - NORMAL：簡単なレベル。8分譜面も出現します。
• - HARD：初心者～中級者向けレベル。
• - HEAT：中級者向けレベル。
• - NEXT：中～上級者向けレベル。
• - HYPER：上級者向けレベル。

オプションコマンド

業務用、家庭用ともに様々なオプションが用意されています。RANDOM、APPEAR、HALF、JUST、HI SPEEDなど、ゲーム性を変化させるオプションが存在します。

コナミ特許対策

当時コナミは自社製品以外の音楽ゲームを排除する動きを見せており、ジャレコは特許侵害で提訴されることを恐れ、いくつかの対策を講じました。

タイトルの変更

「ステッピングステージ」の商標をコナミが申請したため、ジャレコはその後「ステッピング」という名前で商標を取得し、3以降は「ステッピング3」「ステッピングセレクション」という製品名でリリースしました。

玉型と足型

コナミの特許を回避するため、シーケンス表示を玉型から足型に変更しました。また、ステップポイントが徐々に下がる仕様も、特許対策の一環です。

収録曲

主に洋楽の版権曲が使用されていますが、邦楽やジャレコのオリジナル曲も存在します。オリジナル音源とPVを使用した曲もあれば、カバーとオリジナルムービーを使用した曲もあります。

サウンドトラック

『ステッピング・セレクション オリジナル・サウンドトラック』がavex traxより発売されました。ステッピングセレクションの収録曲に加え、オリジナル音源のフルコーラスバージョンも収録されています。

外部リンク

ジャレコ公式ページ

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