ストップ・ザ・ミュージック

「ストップ・ザ・ミュージック」は、1950年代にCBCラジオで放送されていた、公開録音による聴取者参加型のクイズ番組です。この番組は、レコードを使った曲名当てクイズをメインとしており、そのユニークな再生方法が大きな話題を呼び、人気を博しました。

番組の概要

この番組は、CBCラジオの開局日にスタートしました。アメリカの放送局ABCで1948年から1952年まで放送されていた同名のクイズ番組『Stop the Music』をベースとしています。日本における一般参加型のクイズ番組としては最初のものとされており、その後の様々なクイズ番組に多大な影響を与えました。

番組の司会は、劇団CBCの第1期生で、後にCBCアナウンサーとなる栗谷俊男が務めました。放送開始当初は複数社による提供でしたが、土曜日の12時30分に放送時間が変更された際には、早川電機（現在のシャープ）の一社提供となりました。その後、月曜日の12時30分に放送時間が移動した際には、再び複数社提供に戻りました。

1957年度には、第248回放送分が第5回民放祭番組コンクール「聴取者参加番組部門優秀賞」を受賞しており、その人気と質の高さが認められました。

番組の内容

番組は早押し方式で進行し、出場者は「ストップ！」と叫びながら挙手することで回答権を得ることができました。主な出題コーナーは以下の通りです。

さかさま音楽
レコードを逆回転させて再生し、流れてくる曲名を当てるコーナーです。通常の音楽とは異なる再生方法で、聴き慣れた曲も判別が難しくなるため、参加者の音楽知識と耳の良さが試されました。
スピード音楽
33回転のレコードを78回転で再生し、早回しされた状態で流れる曲名を当てるコーナーです。通常よりもかなり速いテンポで再生されるため、曲を正確に聞き取るための高い集中力が必要とされました。また、この状態のレコードを2枚同時に再生し、2曲同時に当てるという難易度の高いバリエーションも存在しました。

これらのコーナーは、参加者だけでなくリスナーも一緒に楽しめるような工夫が凝らされており、番組の大きな魅力となっていました。

放送期間と放送時間

番組は、1951年9月1日から1958年3月28日まで放送されました。放送時間の変遷は以下の通りです。

1951年9月1日 - 不明：土曜日 12:15 - 12:45
不明 - 不明：土曜日 12:30 - 13:00
* 不明 - 1958年3月28日：月曜日 12:30 - 13:00

このように、放送時間帯は何度か変更されていますが、常に多くのリスナーに親しまれていました。

「ストップ・ザ・ミュージック」は、その斬新な企画と参加型のスタイルで、当時のラジオ番組の中でも際立った存在でした。特に、レコードの再生方法を工夫したクイズは、聴取者の興味を引きつけ、番組の人気を不動のものとしました。この番組は、日本のクイズ番組の歴史において重要な位置を占めており、その影響は今日でも感じることができます。

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