ストリーミー賞

ストリーミー賞とは

ストリーミー賞（Streamy Awards）は、インターネット上で公開される様々な動画コンテンツにおいて、その年に顕著な功績を収めたクリエイターや作品を表彰する賞です。ディック・クラーク・プロダクションとTubefilterによって共同で運営されており、インターネット動画業界における最高峰の栄誉の一つとされています。そのため、「配信動画のアカデミー賞」と称されることもあります。この賞は、監督、演技、製作、脚本といった多岐にわたる専門分野だけでなく、特定のジャンルやオーディエンスチョイスなど、幅広い部門で優秀な功績を表彰の対象としています。授賞式は、毎年アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスにて盛大に開催されます。

歴史

ストリーミー賞は、エグゼクティブプロデューサーのDrew Baldwin氏、Trady.tvのBrady Brim-DeForest氏、Marc Hustvedt氏、Joshua Cohen氏、そしてJamison Tilsner氏といった面々によって創設されました。

初めての授賞式である第1回年次ストリーミー賞は、2009年3月28日に開催されました。この記念すべき第1回では、オーディエンスチョイスやビジョナリーアワードを含む30以上の多様な部門で受賞者が発表されました。個人の業績（最優秀男優、最優秀女優など）やウェブテレビシリーズが主な表彰対象とされ、その年の優れたインターネット動画コンテンツ全般に光が当てられました。以後、毎年メインの授賞式に先立ち、Streamys Craft Awardsとして特定の技術的な賞が授与される形式も取り入れられています。

続く第2回ストリーミー賞は、俳優でありコメディアンのポール・シェーア氏が司会を務め、2010年4月11日にロサンゼルスのオーフィウムシアターからライブストリーミング配信されました。インターネット動画というメディアの特性を活かした配信形式は、この賞の大きな特徴の一つとなります。

2011年には、ストリーミー賞を主催するTubefilterが、エンターテインメント業界における著名な賞番組プロデューサーであるディック・クラーク・プロダクションと提携を結びました。特にアメリカ音楽賞のプロデューサーとして知られる同社との連携により、第3回ストリーミー賞（2013年開催）はより大規模かつ洗練されたイベントとして共同プロデュースされることとなりました。

授賞式の放送形態も時代と共に変化しています。第5回ストリーミー賞は2015年9月17日にVH1チャンネルで生中継され、テレビというより広範な媒体を通じて放送されました。

その後、再びオンラインプラットフォームへの回帰が見られます。第6回は人気クリエイターのバッハ王氏が司会を務め、2016年10月4日にビバリーヒルトンホテルからYouTubeを通じてライブ配信されました。第7回（2017年9月26日）はJon Cozart氏が司会、ビバリーヒルトンホテルからTwitterでライブ配信と、プラットフォームも多様化しています。第8回（2018年10月22日）はThe Try Guysが司会を務め、再びビバリーヒルトンホテルからYouTubeで生中継されました。

第9回は2019年12月13日にビバリーヒルトンホテルからYouTubeでライブ配信されましたが、この回はストリーミー賞の歴史において初めて司会者が置かれない形式での開催となりました。

このように、ストリーミー賞はインターネット動画の発展と共に歩み、その表彰対象や授賞式の形式、配信媒体などを変化させながら、常に進化を続けている賞と言えるでしょう。

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