ストレッチャー

ストレッチャーについて

ストレッチャー、または担架（たんか）は、医療や看護の現場で広く使用されている器具で、歩行や車椅子での移動が難しい患者や負傷者を安全に搬送するために設計されています。この器具は様々な種類が存在し、状況や必要に応じて使い分けられます。

ストレッチャーの種類

車載用ストレッチャー

救急車や病院の搬送車両に備えられているストレッチャーは、患者が仰向けで移動できるように設計されており、脚部に4つの車輪が付いています。この車両搭載用ストレッチャーは、収納や取り扱いの便宜を図るために脚部が折り畳み可能な構造になっています。

医療用ストレッチャー

病院内で使用される医療用ストレッチャーは、手術室への移動や病床からの移動に使われます。このタイプでは、患者と一緒に点滴スタンドや酸素ボンベなども積載できるため、医療行為を受ける際に非常に便利です。また、高さを調整できる昇降機能が備わっているものもあります。

介護用ストレッチャー

介護や福祉の分野では、患者が寝たままシャワーできるモデルなども存在します。

担架

担架は、基本的には人体の身長よりも長い二本の棒またはパイプを左右に配し、その間に丈夫な布を縫い付けた構造です。持ち手部分があり、折り畳み式のデザインもあります。これにより、持ち運びが容易で、特に体を固定するためのベルトが付属するものも多く見られます。

応急担架

必要に応じて、毛布や衣類を使って応急担架を作成する手法もあります。ボーイスカウトやガールスカウトの団体では、応急担架の作成方法を教える講習を行なっており、以下のようなスタイルが用いられます：

• - 棒に椅子を付けたもの
• - 二つの上着を逆向きにし、棒を通すもの
• - 二本の棒に折りたたんだ毛布を被せるもの
• - 均等に紐を結びつけたもの

ストレッチャーの使用法

ストレッチャーを使った搬送方法は「担架搬送法」と呼ばれ、通常は患者の足側を進行方向に向けて運搬します。階段などの傾斜がある場合は、患者の頭側が高くなるようにする必要があります。

歴史

ストレッチャーの歴史は古く、大正時代には関東大震災の際に使用されたストレッチャーの映像も残っています。大日本帝国陸軍でも様々なタイプのたんかが整備され、一定の機能性と携行性が求められました。特に、四三年式たんかが広く使用され、構造は軽量化されていました。

結論

ストレッチャーは、医療や災害時、さらには日常においての患者搬送に必須の道具です。この器具がなければ、迅速かつ適切な医療を提供するのは難しいでしょう。さまざまな種類も存在するため、現場のニーズに応じて使い分けることが重要です。

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