ストームトルーパー (スター・ウォーズ)

ストームトルーパー（Stormtrooper）

ストームトルーパーは、アメリカのSF映画『スター・ウォーズ』シリーズにおける銀河帝国軍の象徴的な機動歩兵です。ダース・ベイダーやヨーダといったキャラクターと並び、ストームトルーパーも映画の重要な要素となっています。一般的には同じ装甲を着た帝国軍の歩兵全体を指し、特にストームトルーパーと呼ばれますが、実際には多種多様な派生部隊が存在しています。

歴史と起源

ストームトルーパーの起源は、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』に登場する「ジャンゴ・フェット」から派生したクローン兵士に遡ります。彼らは生産性向上を目的に、成長を促進させたクローン兵士「クローン・トルーパー」の流れを受け継いでいます。しかし、ストームトルーパーは徴兵や志願によって集められた人間で構成されているため、実際には非クローンの兵士も多く含まれています。

映画内での描写

『エピソード4・5・6』では、ストームトルーパーは銀河帝国軍の一員として描かれますが、その詳細な背景についてはほとんど触れられていません。特に彼らの本来の姿が明らかにされることはなく、ユニフォームの下にいる兵士の素顔が見られるシーンはありません。例外として『エピソード4/新たなる希望』では、オビ＝ワン・ケノービがデス・スターのトラクター・ビームの装置を解除するために進入した時、警備にあたるトルーパーが雑談する場面があります。このシーンは後の作品でもオマージュされており、ストームトルーパーは時折コミカルなやり取りを展開します。

ルーク・スカイウォーカーがストームトルーパーに変装する場面も印象的です。この時、レイア・オーガナが彼を見て「ストームトルーパーにしては小柄ね」と評する一幕があり、ストームトルーパーには身体基準があることが暗示されています。

定義と種類

ストームトルーパーはより公的には、銀河帝国の軍事力の象徴とされています。彼らの装甲服は主に白色で、18のパーツからなる設計が採用され、ブラスターで武装しています。この装甲服はサバイバル機能を備えていますが、劇中での防御力は乏しく、多くの場合敵の攻撃に倒れています。興味深いことに、ストームトルーパーは軍務中にヘルメットを外すことは許されず、ユニフォームも統一されています。

クローン・トルーパーとの違い

ストームトルーパーとクローン・トルーパーの違いは、設定変更によって際立っています。ストームトルーパーは非クローンの人間で構成され、心理的なプログラミングを受けた兵士たちです。一方、クローン・トルーパーは個としての認識やカスタマイズが認められていましたが、ストームトルーパーは個性を排除され、ドロイドのような存在として描かれることが多くなりました。特に、帝国アカデミーを通じて訓練を受けたストームトルーパーは、個々の意志を持たない非常に忠実な兵士として描かれています。

各種ストームトルーパー

ストームトルーパーにはいくつかの派生部隊が存在します。例えば、砂漠向けのサンドトルーパー、寒冷地向けのスノートルーパー、偵察任務専用のスカウトトルーパーなどです。それぞれの部隊が特定の環境に特化した装備と訓練を受けています。

『フォースの覚醒』に登場するファースト・オーダーのストームトルーパーは、帝国版のストームトルーパーを踏襲しつつも、それまでの技術を進化させています。特に、新たなストームトルーパーはより向上した動きや装甲のデザインで登場し、クローン技術の存在も示唆されていますが、彼らの多くは誘拐された子供たちです。この点でも、ファースト・オーダーの目指すところが明確に伝わります。

結論

ストームトルーパーは『スター・ウォーズ』の中で非常に重要な役割を果たしており、彼らの存在は銀河の秩序と混乱の象徴とされています。個性を排除された彼らは、帝国の軍隊における厳格な階級制度の中で、統制された力として描かれています。彼らの多様な派生部隊は、ストームトルーパーのキャラクターがどれほど多面的であり、シリーズにおいてどんな影響を持つのかを示しています。

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