ストーンヘンジ (エースコンバットシリーズ)

ストーンヘンジ

『エースコンバット』シリーズに登場する、巨大な対地対空レールガン群からなる架空の戦略兵器施設。その名は、イギリスにある古代遺跡ストーンヘンジに由来します。当初は地球に迫る小惑星を迎撃するために建造されましたが、後に戦争において絶大な破壊力を持つ対空兵器として転用され、各作品の物語に深く関わる存在となっています。

ストレンジリアル世界のストーンヘンジ

シリーズの主要舞台であるストレンジリアル世界では、『エースコンバット04』と『エースコンバット7』に登場します。

開発背景と建設

地球への衝突が予測された小惑星ユリシーズの破片を迎撃するため、「STN（Spaceguard Turret Network）計画」に基づき、中立国サンサルバシオン領ハッティーズ砂漠に建設されました。建設地は科学的適地に加え、国際的な合意を得やすい点が考慮されました。開発には国際的な協力体制が敷かれ、施設警備も国際共同で行われました。

構成と性能

施設は円状に配置された8基の旋回式砲塔を中心に構成されます。砲塔は火薬と電磁誘導を組み合わせたハイブリッド式レールガンで、砲弾初速6km/s、射程は約1200km。これにより、高度約600m以上の航空機に対し絶大な破壊力を持つ砲撃を可能とします。発射速度は1基あたり分間1～2発。砲塔は無人で自動給弾により運用され、隕石破砕用の特殊砲弾なども使用可能です。高度な管制システムが目標軌道を計算し正確な照準を行います。施設の電力は専用原子力発電所と大規模コンデンサ設備で賄われます。

ユリシーズ迎撃と大陸戦争での転用

1999年7月8日、ユリシーズの破片迎撃に使用され、核の冬回避に貢献しましたが、一部破片は防ぎきれず各地に落着。この際、第4号砲が機能停止しました。

隕石災害を原因の一つとする大陸戦争では、エルジア共和国軍がストーンヘンジを占領し対空兵器として運用。その圧倒的な性能によりISAF航空部隊は制空権を失い、地上軍も敗退しました。2005年、反攻に転じたISAFは「ストーンクラッシャー作戦」で、機能停止していた第4号砲を除く7基を破壊しました。

灯台戦争での再稼働

大陸戦争後放置されていましたが、2019年の灯台戦争で再び焦点となります。ISAF攻撃を免れていた第4号砲を、オーシア国防海軍が超巨大無人航空機アーセナルバード対策として復旧・改修しました。14年の時を経て劣化が進み、電力供給も限られた中で、残された特殊榴弾を一度だけ射出する「一発限り」の運用となります。2019年8月19日の「ドラゴンブレス作戦」で、妨害を退け目視照準でアーセナルバードを撃墜。しかし、第4号砲もその一撃で機能を完全に停止しました。

地理的設定の矛盾

設定上はサンサルバシオン領ですが、後の作品の地図では別の国に位置する矛盾が存在します。

エースコンバット インフィニティのストーンヘンジ

『エースコンバット インフィニティ』では、別の世界観で、小惑星衝突破片迎撃のため世界各地に6基建造されました。1999年の迎撃で使用され被害軽減に貢献しましたが、完全には防げませんでした。2019年にはユージア軍がトルコ施設を占領し国連軍を攻撃。長射程のSS弾を使用しましたが、国連軍に破壊されました。非常招集ミッションでは強化された改良型が登場します。

まとめ

ストーンヘンジは、『エースコンバット』シリーズにおいて、天災への備えから戦争の道具へと変遷し、物語の要となる象徴的な存在です。異なる世界観でも共通する巨大な存在感と役割は、シリーズを代表する架空兵器としてプレイヤーの記憶に深く刻まれています。

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