スノーピアサー

スノーピアサー

『スノーピアサー』（英：Snowpiercer）は、2013年に制作されたアメリカ合衆国・フランス・韓国の共同制作によるSFアクション・スリラー映画です。この映画は、ジャック・ロブやバンジャマン・ルグラン、ジャン＝マルク・ロシェットによるグラフィックノベル『Le Transperceneige』を原作としています。監督を務めるのはポン・ジュノで、脚本は彼とケリー・マスターソンが共同で執筆しました。主要なキャストにはクリス・エヴァンスやソン・ガンホ、コ・アソン、ジェイミー・ベル、ティルダ・スウィントンなどが名を連ねており、ポン・ジュノにとっては英語での初めての作品ともなりました。

物語の概要

2031年の世界では、地球温暖化防止のために散布された化学薬品CW-7の影響で、地球は長い冬に覆われ、全ての陸地は雪と氷に包まれています。 生き残った人類は、永久機関で動き続ける「スノーピアサー」という列車に身を寄せていますが、この列車は社会階級によって分断されています。豪華な前方車両に住む富裕層は全てを支配し、最後尾の貧困層は赤子をも共食いの対象としてしまう惨めな状況に置かれています。そんな中、カーティスは仲間たちとともに理不尽な支配に立ち向かうため、反乱を決意します。

カーティスたちは、まず監視役の兵士を倒して後部の扉を開き、拘束されていたエンジニアのミンスを解放します。彼らは前方に進み、列車の先頭を目指すのですが、その過程で見つけた光景は驚きと怒りを引き起こします。私たちが知るスノーピアサーとは異なり、前方の車両は富裕層にとっての楽園であり、食料も車内で手に入れることができる世界だったのです。

クライマックス

列車の最前方では、列車の開発者ウィルフォードが全てを指揮していました。仲間が次々と倒れていく中、ミンスは外の世界が少しずつ回復しつつある事実を発見し、列車を離れて外で生きる可能性を提起します。最終的にカーティスはウィルフォードと対峙しますが、彼の言葉が示す通り、反乱による犠牲はすべてウィルフォードの計画に組み込まれていたのです。カーティスの怒りはピークに達し、娘のヨナはミンスと共に爆弾を仕掛け、列車の外部ドアを破壊します。

この爆破によって列車は脱線し、多くの富裕層が崖の下へと落下していきます。その中でカーティスとミンス、そして幼きティミーを守ることで生き残ったヨナは、外の世界が復活しつつある光景を目にします。

製作背景

『スノーピアサー』の企画は、ポン・ジュノが原作のグラフィックノベルを読んだ2004年にさかのぼります。彼は、その独自のアイデアに強く惹かれ、製作権を獲得した後、2012年に撮影は開始されました。撮影はチェコのプラハにて行われ、約3ヶ月後に完了しました。

この映画は2014年のロサンゼルス映画祭でオープニング作品に選ばれ、日本でも初登場13位の成績を収めました。また、韓国ではおおむね好評を博し、興行収入は5360万ドルに達しました。他にも多くの映画祭で受賞し、非常に評価の高い作品として知られています。

テレビシリーズ

その後、2016年にはターナー・ネットワーク・テレビジョン（TNT）でのテレビシリーズ化が発表され、数々の問題を経た後、Netflixによって制作されることになりました。新たなキャストとともに物語は続き、2022年にはシリーズの最終シーズン開始が発表されましたが、2023年1月には放送が中止されることが決定しました。これに伴い、ポン・ジュノ及び制作チームは新たな放送先を模索しています。

このように、『スノーピアサー』は映画・テレビにおいて強い影響を持ち、多くの人々に話題を提供する作品となっています。

もう一度検索