スパイダーマン (1981年のテレビアニメ)

スパイダーマンのテレビアニメシリーズ

スパイダーマン（Spider-Man）は、1981年から1982年の期間にアメリカで放送されたテレビアニメであり、これがスパイダーマンのアニメーション作品としては1967年版以来のものでした。本作品は前シリーズとは直接的な繋がりを持たず、新しい構成で制作されています。アメリカには、マーベル・プロダクションが設立された1979年に初めて映像作品が提供される流れの中、本作がその第一弾となりました。なお、初回の放送日と同日には『スパイダーマン&アメイジング・フレンズ』もNBCで放送されましたが、本作は従来通りスパイダーマンが単独で行動するヒーローとして描かれています。

制作背景

アニメーションの制作は主に韓国のドン・ソ・アニメーションが担当し、特定のエピソードについては東映動画が制作に関与しました。特に第18話『The Capture of Captain America』では東映がアニメーションを手掛けています。この作品以降、1988年までマーベルとの共同制作が続いていくことになります。

本作には、ドクター・ドゥームやグリーン・ゴブリン、ショッカー、カメレオンといった悪役が登場する一方で、キャプテン・アメリカやサブマリナーのようなヒーローも多く登場しますが、グウェン・ステイシーやメリー・ジェーンは本作では見ることができません。

アメリカでの配信は2011年から2013年にかけてNetflixで行われ、2019年11月からはDisney+で視聴できるようになりましたが、日本での配信はまだ実現していません。

キャラクターデザイン

本作に登場するキャラクターたちのデザインは当時のコミックに忠実であり、特に1970年代のコミック・ストリップのイラストを基にしています。そのため、登場人物の外観はオリジナルコミックに非常に近く、特にピーター・パーカーやメイ・パーカーなどの重要なキャラクターのデザインが際立っています。

また、本作では子供向けに暴力的なシーンがカットされているため、スパイダーマンが敵を打倒する場面も大幅に簡略化されています。さらに、ピーターのマスクは前のアニメ版とは違ってコスチュームと繋がっており、変身の際に首からかぶる構造になっています。

ストーリー概要

物語はエンパイア・ステート大学に通う大学生ピーター・パーカーが主人公です。彼はデイリー・ビューグル社でカメラマンとして働き、J・ジョナ・ジェイムソンの指示で様々な事件に対応します。ピーターはスパイダーマンに変身し、ドクター・ドゥームやグリーン・ゴブリン、ドクター・オクトパスといった有名なヴィランたちからニューヨークを守るために奮闘します。

スパイダーマンの特徴のひとつは「スパイダーセンス」を使って敵の動きを感知し、瞬時に行動する能力です。この能力を活用しながら、彼は人々を救い、悪を討つヒーローとしての使命を全うします。

主要キャラクター

スパイダーマン（ピーター・パーカー）

声 - テッド・シュワルツ
デイリービューグルのカメラマンであり、スパイダーセンスによって悪者を察知する能力を持っています。

キャプテン・アメリカ

声 - ジョージ・ディセンゾ
第18話に登場し、スパイダーマンと協力し敵に立ち向かいます。

サブマリナー（ネイモア王子）

声 - ヴィック・ペラン
地上の環境に敵意を持つキャラクターで、スパイダーマンと対峙しますが、一時的に協力する場面もあります。

悪役たち

本作には多くの悪役が登場し、それぞれ個性的なキャラクターが描かれています。ドクター・オクトパスやグリーン・ゴブリンなど、スパイダーマンの宿敵たちが彼を苦しめます。また、彼らとの戦闘を通じて成長するスパイダーマンの姿が描かれています。

まとめ

このスパイダーマンのアニメーションは、ヒーロー物の楽しさと魅力を持ち合わせており、特に1970年代のコミックファンに愛されています。ストーリー、キャラクターの描写、デザインにおいても、従来のスパイダーマンのイメージを引き継ぎつつ新たな試みを見せている作品です。

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