スプラッターハウス わんぱくグラフィティ

スプラッターハウス わんぱくグラフィティ

1989年7月31日、ナムコ（現・バンダイナムコエンターテインメント）から発売された『スプラッターハウス わんぱくグラフィティ』は、ファミリーコンピュータ用の横スクロールアクションゲームです。本作は、前年にアーケードで発表された『スプラッターハウス』を元にリミックスされ、よりファミリー向けにアレンジされています。

ゲームの概要

本作は、アーケード版であった『スプラッターハウス』の残酷描写を抑え、キャラクターのデフォルメやアクションをシンプルにしたことが特徴です。ストーリーは、主人公リックが恋人のジェニファーを救うというもので、悲劇的な要素はなく、ホラー映画の名シーンやモンスターがコミカルにパロディ化されています。日本市場向けに作られた唯一の作品です。

ゲームシステム

『スプラッターハウス わんぱくグラフィティ』は、横スクロール形式のアクションゲームです。攻撃方法は、基本の斧に加え、特定の場所で入手できるショットガンのみが用意されています。ライフ制が導入され、ライフゲージがゼロになるとゲームオーバーとなります。敵を倒すことで得られる経験値によってライフゲージの上限が上がり、最大で16ポイントまで増やすことが可能です。

アイテムとステージ

ゲーム中には多種多様なアイテムが用意されています。キャンディやハンバーガーはライフゲージを回復し、ショットガンは遠距離攻撃が可能です。また、特定のボス戦のあるステージでは、特殊なギミックも存在します。全7ステージで構成され、各ステージには複数のボスが待ち受けています。特にステージ3からは、ボスが1体ずつ登場するようになります。各ステージのボスキャラはホラー映画のキャラクターが元になっており、プレイヤーにユーモラスな体験を提供します。

ストーリー

物語は、少女ジェニファーが深夜の墓場で恋人リックの死を嘆いているところから始まります。突然、落雷がリックの墓を貫き、彼が蘇りますが、同時に悪の魔王カボチャ大王も復活し、ジェニファーはさらわれてしまいます。リックは勇敢に墓場を進み、恋人を救出するための旅に出るのです。

キャラクター

主人公のリックは、死から復活した青年です。斧を武器に、ジェニファーを救うために奮闘します。ジェニファーはリックの恋人で、カボチャ大王にさらわれてしまいます。カボチャ大王はリックの隣の墓に眠っていた妖怪で、彼の復活を待っていた存在です。

評価と影響

本作は『ファミコン通信』や『ファミリーコンピュータMagazine』で評価され、多くのプレイヤーに支持されました。ホラー映画の要素を軽妙にアレンジしながらも、独自の魅力を持った作品として記憶されています。ゲーム誌『CONTINUE』では、アレンジの仕方についても触れられており、原作のシリアルキラー的イメージを崩さない形でユーモアが融合しているとされました。

このゲームは、アーケード版のダークな雰囲気を払拭し、より子供たちにも楽しめる内容となっているため、様々な年齢層のプレイヤーに愛されています。

もう一度検索