スレッシャー (潜水艦)

スレッシャー (USS Thresher, SS-200)

スレッシャーはアメリカ海軍のタンバー級潜水艦で、その名はオナガザメに由来しています。1940年に進水し、1941年の真珠湾攻撃を含む多くの戦闘に参加しました。退役後は支援艦や訓練艦としても活躍し、戦後は艦艇としての主要な役割を果たしました。

船歴

スレッシャーはコネチカット州のエレクトリック・ボート社で建造され、1940年に命名、進水されました。艦長ウィリアム・ラベット・アンダーソン少佐の指導の下、1940年に艦隊に加わりました。就役後、スレッシャーは東海岸での海上公試や訓練を経て、1941年5月に真珠湾に到着しました。

第二次世界大戦での活躍

第1の哨戒 (1941年12月)

真珠湾に向かう途中、スレッシャーは日本軍の攻撃を受けた真珠湾の警戒任務に就きました。日本軍機による攻撃の報告を受け、戦時哨戒体制に入った際、スレッシャーは誤って駆逐艦から攻撃を受け、その後潜航して危機を免れました。結果的に、艦は入港を果たしました。

第2の哨戒 (1941年12月 - 1942年2月)

この期間、スレッシャーはマーシャル諸島とマリアナ諸島への第二次哨戒に出向きました。小型の貨物船を追跡し、数回の攻撃を試みたものの、敵艦を撃沈することに成功しましたが、戦後の調査ではそれが認められませんでした。

第3の哨戒 (1942年3月 - 4月)

スレッシャーは日本近海での哨戒任務を行い、ドーリットル空襲の前哨となる気象データを収集しました。敵艦に魚雷を発射しましたが、命中には至らなかったものの、その後の情報の提供が評価されました。

第4の哨戒 (1942年6月 - 8月)

マーシャル諸島方面での行動中、スレッシャーは護衛艦をやり過ごしながら貨物船を発見し、命中させて撃沈しました。しかし、その後の攻撃で自艦も危険にさらされましたが、無事に帰投しています。

第5の哨戒 (1942年9月 - 11月)

南シナ海へ向かったスレッシャーは、機雷を敷設する任務を含む活動に従事しました。いくつかの目標を発見し攻撃したものの、最終的に成功したのは機雷作戦でした。

第6の哨戒 (1942年12月 - 1943年1月)

ジャワ海での行動中、敵の護衛艦に対し魚雷を発射し、戦果を上げましたが、空母の攻撃も受け、その後の戦闘で艦は無事でした。

戦後の活動

戦争が終わった後、スレッシャーは練習艦としての任務に従事しました。その後再就役し、標的艦として使用される予定でしたが、改装中に問題が発生し、最終的には1946年に退役しました。1950年代にはスクラップとして売却され、歴史の一端を閉じました。

結果と評価

スレッシャーは第二次世界大戦における活躍が評価され、15個の従軍星章を受章しました。艦の歴史は、戦争中の艦艇運用の一例であり、潜水艦の重要性を示しています。

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