スーパーマリオカート
『スーパーマリオカート』(Super Mario Kart)は、
任天堂が1992年8月27日に
スーパーファミコン向けにリリースした
ゲームソフトです。本作は、人気
マリオシリーズのキャラクターたちがカートに乗り、さまざまなコースでレースやバトルを行う、
マリオカートシリーズの第1作目となります。日本国内においては、
スーパーファミコンソフトの中で最高の売り上げを誇り、ゲームレビューでも高評価を受けたことから、その後の他機種への移植も実現しました。
システム
『スーパーマリオカート』では、プレイヤーはアクセルやハンドルを操作し、ミニジャンプやドリフト走行を駆使することが求められます。ドリフトを行うと、急カーブを巧みに切り抜けることができ、ブレーキ操作も重視される要素です。また「ロケットスタート」と呼ばれる、スタート直後に急加速するテクニックも存在します。コース上にはコインが落ちており、それを集めることで最高10段階までスピードがアップ。反対に、他のカートとぶつかったり、水中や穴に落ちたりすると、コインを失い、スピンして動けなくなることもあります。
アイテムは「?マーク」を踏むことで得られ、プレイヤーのカートを強化したり、他のキャラクターを妨害したりすることができます。特に本作では、1人プレイ時でも画面が上下に分割されており、2人での同時プレイを重視した設計がなされています。コースを5周してタイムを競うのが目的で、5周目に突入するとゲーム音楽のテンポが速くなるという演出もあります。時間は10分の位まで表示されますが、実際には9分59秒99までしか計測されません。
プレイモード
プレイモードは、1人用が「1プレイヤーゲーム」、2人用に「2プレイヤーゲーム」のモードが用意されています。1プレイヤーゲームでは、コースごとの結果に従ってポイントを得る形式や、自己のベストタイムへの挑戦、1対1の対戦が可能です。また、特定の条件を満たすことで特別なカップやデータを保存する要素も設けられています。
マリオカートGP
このモードでは、最大8台のカートで競い合います。プレイヤーは自身が操作しないキャラクター(COMキャラクター)が妨害してくるため、戦略を駆使しながら上位入賞を目指す必要があります。レースには「キノコカップ」「フラワーカップ」「スターカップ」があり、全てにおいて対象の条件を達成すると「スペシャルカップ」が解放されます。
タイムアタック
「1プレイヤーゲーム」専用のモードで、アイテムを持たずに単独でコースを走り、いかに速くゴールできるかを競います。完走後にはリプレイ機能も用意され、直前のプレイを振り返ることができます。
VSマッチレースとバトルゲーム
この2プレイヤーゲームのモードでは、特定のコースを走りながら相手を妨害し合う形での勝負が楽しめます。バトルモードでは、アイテムを駆使しての攻撃が重要で、先に風船をすべて割った方が勝利する形式です。
ドライバー
各ドライバーは異なるタイプに分類され、運転性能や特性が異なります。たとえば、「標準性能タイプ」にはマリオやルイージが含まれ、全体的にバランスが取れています。「加速重視タイプ」にはピーチ姫やヨッシーが該当し、素早いスタートを切る一方で、高速時の性能が劣ります。他にも、高速安定タイプや軽量機敏タイプが存在し、それぞれに戦略があります。
アイテム
ゲーム内のアイテムは、レースやバトルの状況に応じて出現し、プレイヤーの戦術を大きくサポートします。アカ甲羅、バナナの皮、スターなど、さまざまなアイテムがあり、使用タイミングが勝敗に大きな影響を与えるため、アイテムの管理は重要です。
コース
本作には、特に個性的な20コースが用意されており、それぞれ異なる風景や挑戦が待ち受けています。おばけ沼のような直線から成るコースや、レインボーロードのような難易度の高い宇宙コースなど、バラエティ豊かです。各コースには障害物や「おジャマ敵キャラ」と呼ばれるキャラクターが登場し、プレイヤーの進行を阻むため、コースを理解することがカギとなります。
評価
『スーパーマリオカート』は、その独特なゲームプレイスタイルやキャラクター、アイテムの多彩さから、多くのプレイヤーに愛されることになります。また、発売当時からレビューも高い評価を受け、ファミコン通信のクロスレビューではゴールド殿堂入りを果たすなど、その人気は確かなものでした。\
このゲームは、ただのレースゲームを超え、友人や家族との楽しみを増やすツールとしても機能し、後の
マリオカートシリーズの礎を築いた作品であると言えるでしょう。