スーパーロボット大戦Scramble Commander

スーパーロボット大戦Scramble Commander

『スーパーロボット大戦Scramble Commander』は、バンプレストが開発したPlayStation 2専用のゲームで、スーパーロボット大戦シリーズの一作であり、特にリアルタイムシミュレーションに重点を置いています。このゲームのキャッチコピーである「戦局は指揮官が握る」という言葉どおり、プレイヤーは司令官の立場に立ち、戦局を左右します。

概要

本作は、SD（スーパーデフォルメ）キャラクターではなく、リアルサイズの3DCGで表現されたロボットたちが特徴です。プレイヤーはユニットを直接操作するのではなく、指示を出し、それに基づいて自動で戦闘が行われるため、戦略的に思考を巡らせながらゲームを進めることが求められます。主な指揮官である葛城ミサト（『新世紀エヴァンゲリオン』）が登場することで、プレイヤーは彼女を介してストーリーに没入することができます。

オープニングデモは東京都内で撮影されたもので、スーパーロボットたちが町中で戦う様子がリアルに描写されています。通常のスパロボシリーズとは異なり、本作は『ジオニックフロント』を基にした新機軸の作品で、そのためロゴも銀色を採用しています。これにより、異なる環境とゲームシステムを提示することを目的としていました。

ストーリー

物語は、人類が宇宙に進出して半世紀が経過した時代、地球連邦軍とジオン公国軍との間で繰り広げられる一年戦争から始まります。この戦争は地球連邦軍の勝利で終結しましたが、アースノイドとスペースノイドの対立は解消されませんでした。連邦軍は特殊私兵部隊ティターンズを編成し、残党の掃討や弾圧を強化。対抗する勢力としてエゥーゴやカラバが結成され、地球圏は再び戦火の渦中に含まれます。

そんな中、新たな力が地球侵攻を開始します。地下勢力ミケーネ帝国や恐竜帝国、さらには異星人キャンベル軍など、さまざまな敵が現れ、人類は互いに牽制し合いつつもその脅威に立ち向かわなければなりません。特に、太平洋上に現れた巨大構造物ソーディアンは、各勢力の関心を引き、その力を利用しようとする争いが勃発します。これにより、物語は一層の緊張感を増していきます。

特機部隊SEATH

本作に登場する主役ロボットたちは「特務部隊SEATH（シース）」に所属しています。この名称は、剣（ソーディアン）を収める鞘に由来し、物語の中心となる要素を象徴しています。プレイヤーはこの組織の司令官として、様々な戦術を駆使しながら作戦を遂行していきます。

戦闘システムとゲームプレイ

戦闘は1〜4機の小隊で行われ、司令官であるプレイヤーは直接武器を指定することなく、攻撃目標や戦術を選定します。戦闘はリアルタイムで進行し、臨機応変に作戦を変更しながらミッションを進める必要があります。戦闘に入る前にはブリーフィングがあり、そこでユニットの選定や改造が行えるため、戦闘前に準備が整えられます。

まとめ

『スーパーロボット大戦Scramble Commander』は、これまでのスパロボの枠を超える新たな試みを提供するゲームであり、プレイヤーは司令官として様々なロボットを指揮し、リアルタイムで展開される戦闘の中で戦略的判断を下していくことが求められます。続編である『スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd』も、その成功を受けて発展を続けています。

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