ズレチェ

スロベニアの古都、ズレチェ

ズレチェ（Zreče）は、スロベニア北東部、ポホリェ山地の南麓に位置する市です。ドラヴィニャ川が形成する美しい渓谷に抱かれ、豊かな自然に囲まれています。伝統的な地方区分ではシュタイエルスカ地方に属し、統計上の地方区画ではサビンジャ地方に分類されます。市庁舎は、市と同名のズレチェの集落に置かれています。

歴史

1994年のスロベニア自治体改革以前は、ズレチェはスロヴェンスケ・コニツェ市の一部でした。しかし、自治体改革によりスロヴェンスケ・コニツェ市の85の集落のうち、20の集落が独立し、新たにズレチェ市が誕生しました。この独立を記念し、住民投票が行われた5月29日を市の祝日としています。

考古学的調査により、紀元前2200年頃には既に人が定住していたことが確認されています。ズレチェに関する最も古い記録は1206年の裁判文書に見られ、1200年代から1300年代にかけては、近郊にフロイデンベルク（Freudenberg）、ルシュペルク（Lušperk）、ヤムニク（Jamnik）という3つの城が築かれました。これらの城は、この地域の歴史における重要な役割を果たしていました。

ズレチェの市章は、緑色の縁取りを持つ黄色の盾の中に、二本の波線が描かれた緑色のハートが配された盾形紋章です。この意匠は、1377年の公文書に押されたフロイデンベルク家の印章に由来しており、古くからの歴史と文化を象徴しています。

集落

ズレチェ市は、市庁舎が置かれたズレチェの集落の他に、以下の26の集落から構成されています。

Brdinje
Čretvež
Dobrovlje
Gorenje
Gornja vas
Gračič
Kadren
Kalobje
Križeča vas
Lipje
Loška gora pri Zrečah
Mala gora
Osredek pri Zrečah
Padeški vrh
Planina na Pohorju
Polajna
Resnik
Rogla
Skomarje
Spodnje Stranice
Stranice
Škrlovica
Zabork
Zgornje Konjice
Zlakova
Zreče

これらの集落のうち、チェルトヴェジュ（Čretvež）は、ブコヴリェ・プリ・ストラニツァ（現ブコヴリェ）から、スポドニェ・ストラニツェ（Spodnje Stranice）、マラ・ゴラ（Mala Gora）、ポライナ（Polajna）、リパ（Lipa）、ザボルク（Zabork）、ゴルニャ・ヴァス（Gornja Vas）の6つの集落は、ストラニツェ（Stranice）から、いずれもズレチェ市独立後の1998年に分割されて新たに設立された集落です。これらの集落は、それぞれが独自の歴史と文化を持ち、ズレチェ市の多様性を形成しています。

まとめ

ズレチェは、歴史と自然が調和した美しい都市です。古代からの歴史を持ち、中世には城が築かれ、今日では27の集落からなる活気ある市として発展しています。ポホリェ山地の麓という立地から、ハイキングやスキーなどのアウトドアアクティビティも楽しむことができます。ズレチェは、その豊かな歴史と美しい自然を通じて、訪れる人々を魅了し続けています。

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