セイルフィンプレコ

セイルフィンプレコ

セイルフィンプレコ（学名：Pterygoplichthys gibbiceps）は、ナマズ目ロリカリア科に属する魚の一種です。プレコというグループの中でも、特に代表的な種類として知られています。名前の由来は、大きく広げた背びれが帆船の帆（Sail）を連想させることからきています。

形態

セイルフィンプレコは、最大で全長50cmほどに成長します。体色は茶褐色で、黒褐色の丸い斑点が全身に密に入ります。幼魚の頃は斑点模様が大きく目立ちますが、成長するにつれて細かくなり、大型個体では目立たなくなる傾向があります。

分布

原産地は南米のアマゾン川やオリノコ川です。しかし、観賞魚として輸入された個体が、飼育放棄などにより各地の河川に定着し、現在では沖縄県の比謝川などでも生息が確認されています。

生態

セイルフィンプレコは雑食性で、主に植物質を摂取しますが、生物の死骸なども食べます。水質への適応能力が高く、アクアリウムでは人工飼料から赤虫、コケまで、様々なものを食べます。水槽内のコケをよく食べるため、観賞魚としてだけでなく、水槽のメンテナンスフィッシュとしても重宝されています。

人間との関係

アクアリウムで広く飼育されており、幼魚が安価で大量に販売されています。しかし、成長が非常に早く、1年で20cmほどになるため、安易に購入すると持て余してしまうことがあります。成長したセイルフィンプレコは、大型魚水槽の掃除役としての需要があり、熱帯魚ショップで引き取ってもらえる場合があります。

しかし、無責任な飼い主による遺棄が後を絶たず、各地の河川や湖沼でセイルフィンプレコや近縁種の「ヒポプレコ」などが発見される事例が多発しています。これらの外来種は、在来の生態系に悪影響を与える可能性があり、問題視されています。

改良品種として、アルビノ個体が人気です。また、近縁種のPterygoplichthys joselimaianusは「オレンジスポットセイルフィンプレコ」として販売されています。野生個体も少数ながら流通しており、愛好家の間で人気があります。

プレコについて

プレコは、南米原産のナマズの仲間で、様々な種類が存在します。多くの種類がコケを食べる性質を持ち、アクアリウムで飼育されています。しかし、中には大型になる種類もいるため、飼育する際には十分な注意が必要です。

関連項目：プレコ

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