セイント・ヴィンセント

セイント・ヴィンセント（St. Vincent）こと、アニー・エリン・クラーク（Annie Erin Clark）は、1982年9月28日生まれのアメリカのシンガーソングライターです。ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動し、その独創的な音楽性とステージパフォーマンスで、世界中の音楽ファンを魅了しています。

生い立ちと音楽への目覚め

オクラホマで大家族の5番目として生まれたアニーは、テキサス州ダラスで育ちました。12歳でギターを始め、叔父のバンドのツアーマネージャーを務めたことが、音楽への道を志すきっかけとなりました。バークリー音楽院に進学しますが、3年で中退。その後、ポリフォニック・スプリーやスフィアン・スティーヴンスのツアーメンバーとして活動し、音楽キャリアをスタートさせます。

ソロアーティストとしての躍進

2006年、ベガーズ・バンケット・レコードと契約し、セイント・ヴィンセントとしてソロデビューを果たします。アーティスト名は、敬愛する詩人ディラン・トマスが亡くなった病院に由来します。2007年に1stアルバム『マリー・ミー』をリリース。

2009年には2ndアルバム『アクター』を発表。ベックやアーケイド・ファイアなど、多くのアーティストからも支持を集めました。

2011年、3rdアルバム『ストレンジ・マーシー』をリリース。ポップでハイセンスなサウンドが評価され、批評家からも高い評価を得ました。シングル「Cruel」はアンダーグラウンドヒットとなり、Billboard 200チャートで19位を獲得するなど、大きな躍進を遂げました。

2012年には、デヴィッド・バーンとの共作アルバム『ラヴ・ディス・ジャイアント』をリリース。

2014年には、セルフタイトルとなる4thアルバム『セイント・ヴィンセント』をリリース。グラミー賞で最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバムを受賞しました。

2017年、5thアルバム『マスセダクション』をリリース。前作に続き高い評価を受け、グラミー賞で最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバムにノミネート、最優秀録音パッケージを受賞。収録曲「マスセダクション」は最優秀ロック・ソングを受賞しました。

2021年には、6thアルバム『Daddy's Home』をリリース。再びグラミー賞で最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバムを受賞しました。

多彩な才能と表現

セイント・ヴィンセントは、音楽だけでなく、ファッションやアートの分野でも才能を発揮しています。その独特な世界観と表現力は、多くのファンを魅了し続けています。

日本との関わり

セイント・ヴィンセントは、これまでに何度も日本で公演を行っています。サマーソニックやフジロックフェスティバルなどの大型フェスにも出演し、日本のファンを熱狂させています。

音楽性

セイント・ヴィンセントの音楽性は、オルタナティブロック、インディーポップ、アートロックなど、さまざまなジャンルを融合したものです。美しいメロディーと実験的なサウンド、そして彼女自身の個性的な歌声が、独特の世界観を作り上げています。

人物

過去には、モデルのカーラ・デルヴィーニュや女優のクリステン・スチュワートとの交際が報じられました。

ツアーメンバー

Toko Yasuda（トーコ・ヤスダ）：ミニモーグ・ヴォイジャー、ベース、ギター、キーボード
Matt Johnson：ドラムス
* Daniel Mintseris：キーボード、シンセサイザー、ミュージックシーケンサー

セイント・ヴィンセントは、今後もその才能を発揮し、音楽シーンを牽引していくことでしょう。

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